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人探しの戦闘機工  作者: 月読雨月
六章 火の機械世界
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6話 ハワイ沖海戦

 ハワイ沖海戦




 2日前


「にしても、僕たちはなんで作戦開始の2日前にハワイなんかに……」


 そう、今僕たちは僕こと皐月が出した駆逐艦皐月に乗って機械世界のハワイにいた。もちろん、バカンスじゃない。でも、


「ここから攻める理由が分からないよ~」


 光が頭を抱えている。たしかに、ここに基地はあるけど、なんで攻めなくちゃいけないのかが分からない。


「それは、儂のためよ」


 ヴィーナスが、船内からひょっこり出てきて、先に外に出てきていた、光と奈波、雛と僕に答えた。


「え、どういう事? 何か必要なものがあるのかな?」


「ええ、溶岩が欲しくって。あれは中々いいリソースを作れるのよ」


「なるほど?」


 よく解らないけど、リソースになるっていうならとりあえず集めるべきなのかな? でも、


「どうやって、使える形にするんだい? リソースと言っても、形にしないと、意味がないよね? 弾薬とか魔力とかにするにしても、その形にする必要があるよね」


「いいえ、大丈夫よ。儂がそのままでリソースに変えるわ。儂の生前能力は、リソースの変更なのよ。と言っても、奇力を作って、敵を含めた全員に吸収されるわけにはいかないから、魔力に暗号をかけて、その暗号に合う道具を持っている人にしか供給しない。後、実弾の転移からの攻撃等はすべてこちらで賄えるはずよ。後食べ物や燃料、機工の修復用金属はこちらで持つわ」


「ありがとう! というか凄すぎない?」


「まあリソースにならなんにでも変換できるって能力だからね。はっきり言ってチート能力よね」


「うん、やばいね~」


そうこうしているうちに、ハワイの基地の見える海域に着いたよ。


「じゃあ行こっか~。基地を奪いに~」


 けどやっぱり、敵はこちらの存在に気が付いたみたい。戦闘機が大量にこちらに向かってくる!


「あたしの出番だね! じゃあ、行ってくるよ!」


「じゃあ、僕たちも行こう。この敵の数なら、僕の召喚獣を出したほうがいいよね。行こう! 光」


「うん~。あたしも、武器召喚で戦うよ~」


 雛と、奈波、光が飛び立った。3人で大丈夫かな? まあ、マーキュリーの空母から飛んだ、艦載機が付いて行くけど……。頭痛い。




「ヒャッハー! い! く! よー!」


あたしは、空戦を始めていた。あたしの部隊が敵に襲い掛かっていく。かなり頭が痛いけど、まあいいや。


「壊して、潰して、落としつくせ!」


 あたしの戦闘機部隊が敵の戦闘機を撃破していく。その間にも味方の奈波と光が少しずつ敵機を撃破、よし、このまま!


『待ちなさい! 貴方たち! 私、藍井 ホーネットの艦載機隊が相手よ!』


やっぱり来たよ。敵の停泊中の軍艦が出てきたよ。でも発艦が遅い! このまま上空から爆撃して、落として!


「ってええ? 後ろに敵! 戦闘機多数! でもこれなら! 皐月、任せたよ!」


『了解! 行くよ』


戦闘機だけなら、皐月に任せればいい! そう思って、あたしは爆撃を続行。けど、皐月が、


『魚雷攻撃を受けている! 背後に潜水艦がいるみたい! 僕とマーキュリーで何とかするから、援護は期待しないでね!』


「分かった!」


「ごめん、制空権は雛と光に任せていいかな? 僕は、水中の敵をたたくよ!」


ペガサスに乗った奈波が、下を気にしながら、そう言い放って、すぐに戻っていった。



「分かったよ~。ってもう行っちゃった~。もう、猪突猛進なんだから~」


「じゃあ、私たちだけで何とかここを食い止めて、後ろが、叩き終わったら、反撃でもいいかもね」


「でも、それじゃ~、皆も大変だし~、あたしたちだけで何とかしよ~」


「うんやるか!」


光とあたしは頷いて、攻撃を再開。しかし、敵機発艦完了しており、かなりの数が空に上がってきていた。


あーこれはヤバイ。多すぎる、でも、時間を稼がないと!


「とりあえず、ここですべて落とす勢いで行くよ!」


「う、うん~!」




「弾幕を絶やさないで! うーてー! うーてー!」

 

 船は皐月、文月、水無月、長月を出している。対空は皐月文月に任せて、水無月、長月に対潜攻撃を行わせている。よし次々と倒しているよ。でもなんかおかしい、この時代の潜水艦なら、もっと深く、もっと遠くから狙ってきそうなのに……。それに魚雷攻撃が止まない! 全部、マーキュリーの武蔵が受けているけど、そろそろ撃沈されそう。ど、どうにかしないと!

 

「皐月、助けに来たよ。水魚をばらまくよ!」

 

 奈波が戻ってきた。あっちは……まだ戦っているね。

 

「なんで助けに来てくれたんだい? まだあっちも大変だよね?」

 

「え、あ。本当だ! でもこっちの援護も欲しいかなと思ったから、来たんだけど、戻った方がいいかな?」

 

「そうだね、いや、武蔵をお願いするよ。簡単に言うとあっちが落とされるわけにはいかないからね」

 

「分かったよ。あっちを先に守って、攻勢に打って出るんだよね?」

 

「そうするか、OKだよ。ってサターンさんも来た」

 

 っとあっちの空戦の所に、サターンさんが援護に来た。

 

「武蔵を狙っている敵潜水艦を攻撃してもらえると嬉しいな」


「そうだね、分かった。僕の水魚なら敵潜水艦も撃破できるよ!」

 

 そう言うと、奈波は、青い卵のような物を海に投げた。数秒後には、遠くで水柱が立って、周りが静かになった。

 

『時間稼ぎ、敵の引き付けご苦労様。後は私たちが裏から攻撃するわ』

 

「やっと来たよ。でもありがとう。もう僕は限界かも」

 

 僕はホログラムを解除、周りにいたヴィーナス、マーキュリーをはじめとする乗組員、戦艦武蔵、空母飛龍、蒼龍、そしてその艦載機、それに駆逐艦皐月、文月、水無月、長月は消えて、残ったのは、機工装着した僕と雛、サターン、そして、奈波、光だけが残った。めっちゃ頭痛い頭割れそう。辛い。魔力切れで気を失う前に、sgmを一片使用した。

 

「じゃあ、行こうか皐月大丈夫?」

 

「うん、大丈夫だよ」

 

 サターンが海に開けたワームホールに僕たち5人は落ちていく。空を見上げると、裏に回っていた味方が、上空水上の敵を一掃している。まあ、虚を突いたからやっぱり、って感じだけどね。本当にヴィーナスさんの隠れる性能もやばいね、船団全部を世界から姿を消せるんだもん。

 

 

 

 ハワイ周辺の敵は一掃して、補給物資を確保。そして、補給路も確保した。これで、礼華たちが拠点の防衛もできる! あたしたちは、その後に作戦のおこなわれる場所に向かって、前進した。そして2日後の夜。

 

「よし、夜闇がいい感じに明るくなってきたな。戦闘が激化したからだろう。なら飛ばすなら、この時だな。マーキュリー、今から艦載機を飛ばせ、雛も発艦だ。ついでに、奈波、光もだ」

 

「よし、いーくーよー!」

 

「私に指示しないでよ。まあいいけど。それにしてもこの距離を見られるなんてワームホールは便利ね」

 

 確かに、マーキュリーの言うとおり、便利な能力だね。あたし、雛にも出撃命令が出たから、戦闘機を出撃させる。そして、

 

 数十分後

 

「基地上空に着いた。これより、攻撃に入る!」

 

 取り敢えず爆撃を開始。しかしその瞬間、空に雷が走る。ま、マズイ。雷に打たれる? しかし雷は爆弾の方に吸い込まれ、上空で爆発した。


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