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人探しの戦闘機工  作者: 月読雨月
六章 火の機械世界
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4話 旅に出る 全員集合

 旅に出る




「あ、やっと見つけましたわ。雛さんですわよね?」


 木陰で読書していたら、あたし、雛はお嬢様に声かけられた。って確かこの人この前助けた、


「す、杉谷さん? ど、どうしてここに?」


 いきなり隣に座ってきた杉谷さん。近いよぉ。


「ありがとうって言いたかったのと、後、旅にまた出るから、またねって言いに来ましたのよ」


「へ、へー。そうなんだ。な、なんで、また旅に?」


「奈波ちゃんを探していますのよ。おいて行かれましたので、追いついて、一緒に旅したいのです」


「そ、そうなんだ。じゃあまた会おうね」


 何故か不安が湧き出てきた。何でだろう? いや、不安と言うより、恐怖? なんでだろう? でもなんで? 第六感ってやつかな?


「助けて、本当にありがとうございますわ! また旅先であったらよろしくお願いしますわね」


 行っちゃった。もう少し、気の利いた話でも出来たらなぁ、と思いながら、ふと、さっき機工に来たメールを思い出して。、


「あっ」


 思わず声が出たよ。でも出ちゃうよね。だって、奈波たちが帰ってきたって話だもん。




 全員集合




 翌日、私、式は作戦会議の前に、


「あ、奈波、お婆ちゃんが探していたわよ」


「あ、こっちに帰ってきて、すぐ会いに行ったから大丈夫だよ」


「そうなのね、後杉谷って子も探していたわよ」


「うん、会いに行ったけど、会えなかったよ」


「あなたを探すために、旅に出たみたいだからね」


「申し訳ないなぁ」


そんな会話を奈波としていると、ドアが開いて、やっと文が現れた。


「皆、集まったね。じゃあ、作戦会議を……って、あれ? アミがいないけど、どうかしたのかな」


「あー御免、僕たちが後で伝えておくよ。今アミさんは、人形状態だから」


 ああ、今奈波たちと一緒に行動してるんだっけ? 奈波が発言したのも納得かな? けど、どういう事かしら?


「えっと、どういう事?」


「あのね~、アミちゃんは、夜しか出てこないんだ~。そして~、お日様が昇っているときは~、人形、フィギュアみたいな感じになっているんだ~」


「つまり、夜しか動けないってこと?」


「そうだよ」


 すこし、文が悩んでいるわね。そして、


「よし、じゃあこのまま続けよう。決まったことの連絡は奈波たちに任せるよ。先ずは、何所に敵の拠点があるかなんだけど、分かっているのは、アメリカ大陸のカルフォルニアの基地を拠点としているってことだね。そこを掌握したのちに、各国に攻撃、撃破した後に、他の世界に攻撃を開始したらしいんだよ。まあその話はよくて、海に面した地域だから、空母が使えるのは大きいね。だから、海側から攻めようと思う」


「という事は、僕たちや、奈波たち、マーキュリーたちが主戦力になる感じかな?」


 皐月の言うとおり、空母ってなると、船を操れるマーキュリーと皐月が、そこから発艦できる、雛や、奈波、光が戦うのに向いているわね。


「基本的にはそうだね。でも、式たちに頼みたいことも多いんだよ」


「まあそうよね。で、何をするのかしら?」


「簡単に言うと、攪乱だね」


「か、攪乱か、大変そうね。まあこちらの方が人数少ないし戦力もないのだから奇襲する話なんだけど、まあ確かに、攪乱するのは必要ね。まあ、やって見せるわ」


「と言う訳で、チームを発表するよ」


「と、その前に文に相談なんだけど」


「何かな? 式」


「礼華たちが、この攻撃に参加するようなんだけど、礼華に付いて行っている子に、出来るだけ安全な場所にしてほしい、って言われて、どうにかならないかしら?」


「あい分かった。なら、拠点防衛になるかな。じゃあ、発表するよ」


 そう言うと、後ろにあるスクリーンに名前が映っていく。


「読み上げるよ。まずは海上部隊マーキュリーを軸に、皐月、雛、奈波、光、ヴィーナス、サターンがこちらだよ。で、攪乱部隊が皐文、式、アミ、ムーン、飯野で行ってもらいたいんだ」


「分かったよ。で、詳しい作戦は? 僕たちにできることなんだよね?」


「大丈夫だよ。みんなが120%をやり遂げたら、なんとかできるって」


「へ? 完全以上を求めてくるのかい」


「まあ、そうだね。で」


「で、じゃないよ! で、じゃ!」


「ご、ごめん。100%やり遂げた場合で、5割ぐらいで成功すると思うよ。ただ、80%ぐらいで戦い抜いた場合は1割に落ちるんだ。で、120%でやりきると、80%と言ったところかな。だからこその」


「この花形のsgmを作ったんだね」


「そう、奈波の言うとおり、だから、死ぬ気で頑張って」


「い、いや、人にそんな死ぬ気でって、厳しすぎだよ」


「まあ、そこは頑張ってもらって、じゃあ作戦会議を始めるよ」


「その会話、おいとけないけど、りょ、了解」


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