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人探しの戦闘機工  作者: 月読雨月
五章 反乱軍と共に
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9話 太陽たち

太陽たち




敵が、いなくなった門は簡単に突破出来て、城の中に入り込めた。戦いは城内の色んな所で行われており、それを見つけては、兵士を倒しつつ進んでいる。


「それにしても、気絶させないといけないっていうのは気は楽だけど、かなり技術的には厳しいわね」


「それはそうだけど、敵は全員洗脳兵でいいのかな?」


「うん、いい筈だよ」


戦いながら、走り回っていると、


「あ、確か式さんだったよね。あんたたち、門番はどうしたんだ?」


あ、たしか私が流言をかけた人ね。


「倒したわよ。ちなみに、今、あそこの子が負ぶっているのは、洗脳が解けたら、味方になるかもしれないわ」


「そうか、じゃあ、他の機工持ちが行った、方に行ってもらったほうがよさそうだな」


「ええ、いいわよ」


「主戦場は三か所だ。一か所目は天守閣にいる、日輪太閤、二か所目は、その天守閣に向かう途中の大天守にいる、太陽の騎士。三か所目は地下の研究室にいる、太陽の研究者だな」


「じゃあ、私は、太陽のき……」


「いや、そこにはあたしが行くよ。空を飛べるのだから、あたしの方が適任だよ」


あら? 雛の言うとおり、騎士相手なら空からの攻撃が有効そうだけど、取られるとは思わなかったわ。


「じゃあ、私が日輪たい……」


「太閤の方は僕が行くよ。その人物に用事があるからね」


え、皐文も……? じゃあ、しょぼそうな太陽の研究者?


「分かったわ、じゃあ私は地下に行くわ」


「道はそこの突き当りに、降りる階段があるからそっちだな。残る二人は、この廊下の先の大天守に行けば、上る階段と、太陽の騎士がいるはずだ」


「分かったわ」


「分かったよ」


「うん」


私は逸れた廊下に入っていって、地下に向かう。この階段ね。見つけたわ。下る下る。長い階段を下る。そして、


「何事?」


ただの研究者よね? なのになのに……。


「なんでこんな死屍累々なの?」


みんなやられている。というか死んで……る?


「くそっ、なんなんだ! アイツら! 私の仲間がこんなにも容易く、やられるなんて!」


「久礼が苦戦するなんて吃驚だわ」


「式、気を付けろ、こいつ、いやこいつら、機工を操る!」


「なら、こっちも、機工を!」


「馬鹿! そういう意味じゃ!」


「機工装着!」


すると正面に立っている男は、後ろのPCに向かって、


「アレを停止だ」


すると、モニターにOKという文字が出てきて、機工を装着できずに、機工の機能が停止した。


「な、なんで!」


「だから言っただろ! あいつは、機工を操るって」


「操るって言うか、ハッキングされているような感じね」


「この際どっちでもいい! ただ、機工は使えないって事だ!」


「それなら、武工も難しいかしら? なら肉弾戦で!」


 苦無を義手を見せないようにして、取り出す。そして、


「そぉおい!」


苦無を思いっきり投げる。しかし敵との間に、紀光のような少女が割って入って、当たり、崩れ落ちる。


「な、なんで?」


「ふむ、やっぱり、この程度か。皆やってしまえ」


周りに、紀光っぽい少女に囲まれた! や、ヤバイこのままじゃ! 


「危ないかもだけど、武工装備!」


とりあえず、ウエアにもらった、太郎太刀を装備、攻撃してくる紀光に反撃しながら、反撃の隙を窺うことにした。

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