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人探しの戦闘機工  作者: 月読雨月
五章 反乱軍と共に
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6話 疑念と信頼

疑念と信頼




部屋を貰い、そこで少し休憩をしていると、着信が来た。見てみると、皐文からだわ。


「式よ。どうしたのかしら?」


「皐文だよ。いや、今同じ世界に来ているから、少し情報交換をと思ってね」


「いいわ、この世界に入った時、転移先が変更されちゃったのよ。どういう技術か分からないけど。後、皐月が洗脳されちゃったわ」


「わお、重大ニュースだね。僕もそれに陥って、なんとか逃げ出したところなんだけど、どう攻め込むか少し悩んじゃうね。まあ、洗脳なら、僕が解けるけど、この街中に、洗脳用魔力が充満しているから、洗脳を解いたところで、また洗脳されちゃうね」


「そうね。あ、後今円卓機工の遠征軍と共に行動しているわ。まあ後は何とかするわ」


「OK、それは任せるよ、後何か言いたい事、交換しておきたい事柄はあるかい?」


「え、っと聞きづらいんだけど、昔馴染みに聞いたんだけど、研究所を放火したのって」


「え、ああ、その話を聞いたんだね、結論は、僕じゃない。順序だてて説明すると、火災は、僕が入った時にはもう起きていて、中に入ると、睦と政府の人が争っていたんだ。だから放火したのは誰か分からない。けど、おそらく、政府だろうね。けど、その後、機械世界では、僕のせいにされているみたいだね」


「そうなんだ。ごめん一瞬疑ったわ」


「いいよ気にしないで。でも信用されてないっていうのは辛いけどね」


「いや、信用していないわけではないのよ! ただ、噂が気になって……そっか、何処から来たのか分からない噂に流されて、近いはずの本人を信じられなかったことに怒っているのね」


「いや、怒ってないよ。それに、そこまでの信頼を築けてないとも思っているし」


「いや、私は……信頼しているつもりだったわ。本当にごめん」


「うん、まあこの話はここでお仕舞いだよ。じゃあ通信切るね」


「ええ」


はあ、皐文にはとても失礼なこと言っちゃったわね……。そう思いつつ、ベットに体重を預けると、ドアが急にきいぃぃぃとゆっくり開いて、


「し、式、いる?」


「ん、雛? いるわよ」


「は、入るよ?」


「ええ」


覗く姿をやめて、此方に入ってきた雛が、椅子に座って、


「ほ、本当に、て、手を組む、の?」


「ええ」


あ、これ以上話すと、聞かれていた場合、殺されかねないわ。


『御免、ここから先は念話で』


『え、うん』


『私はあいつらを利用するだけして、ボロボロにしてやるのよ』


『成程』


「もう何もないかしら?」


「う、うん、だ、大丈夫だよ」


「じゃあ私は寝るわ。お休み~」


「う、うん。お、お休み」

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