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人探しの戦闘機工  作者: 月読雨月
四章 賢者の吸石
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16話 海底都市レムリア

海底都市レムリア




今、私たちは駆逐艦皐月に乗って、海に出ているのだけれども、


「うん、あそこらへんだな」


飯野さんが、マーカーらしきものを地図上に置くと、海上にもマーカーが出てきた。少しずつ減速していって、マーカーが付けられた場所に停まった。


「全員潜れるか?」


という不穏な言葉を聞いた。ってどういう事? 


「此処から潜水? 危ないわよ!」


「あーだからか。僕、潜水艦も出せるよ」


「ナイス、皐月。助かったわ」


「そうなのか? じゃあ、潜水艦で行けるはずだから、それで行こう」


本当に助かった。こんな海の真ん中で潜るなんて、自殺行為みたいなものでしょ。


「うん、あの人に教えてもらって、作っておいてよかったよ」


「あの人とは?」


「ん? 皐文って人の事だよ」


「ああ、あいつがここに来ていたのか。元気そうで何よりだ」


ん? 知り合いなのね。にしても、世間は狭いわね。そんな会話しつつも、皆潜水艦に乗り込む。


「ヨシ、皆乗ったね。じゃあ行くよ」


海底に向かうと、そこには、泡の中に、


「都市?」


そう、都市があった。海底近くにより、泡の中に入る。


「人はいないわね」


というか、生物がいない。なのに都市がある。どういう事? 沈んだ都市かしら?


「ここは沈んだ大陸名は確か……レムリアだったかな? とりあえずここが目的地だ。ここの深層にエルピスが、そして、この都市の中央の建物に太陽神がいるはずだ」


「じゃあ、まずは、エルピスを探すのかしら?」


「え、それで良いの?」


私の言葉に、さっき雛が戦っていた女性が、吃驚して聞いてくる。


「それでいいと思うのだけれども。え~っと」


「あ、自己紹介してなかったね。僕は、奈波。犬飼奈波だよ」


「ちなみに~、あたしが~、武備光だよ~」


「これは丁寧に、私は、黄井式」


「僕は、藍井皐月だよ宜しく」


「あ、あたしは、赤井雛だ、だよ」


奈波が、雛をじっと見つめているわね。


「ああ、雛は、戦い以外は、小心者だからね」


「へー、戦闘狂ってやつかな? で、話を戻すけど、先に建物内を見て、場所を探っていてもいいんだよ」


「そうなのかしら?」


「それがだな、今飛ばしていた使い魔の視覚情報によると、エルピスの箱、パンドラの箱が開いていない。つまり」


「つまり?」


「まだ、悪魔がいるかもしれないって事だ」


「悪魔?」


悪魔って想像上の物じゃなかったかしら?


「ああ、悪魔っていうのはだな、一つ上の世界で、悪行をなした者たちがここに幽閉されているんだ」


「え、じゃあ、悪い奴等って事? 倒してしまったほうがいいのよね」


「ああそうだ。だが、中には本物の悪魔も眠っているらしいからなそれにも気を付けるんだ」


「本物の悪魔っていうのは? 人に憑りついたり、いたずらしたりするっていうあれ?」


「いや、ここで言う悪魔っていうのは七つの大罪を持つ、悪魔の事らしい。復活を見たのはサタン、というかサタンは、ルシファーと同一視されているからそこを省いた6柱らしいんだが」


「え、そんな大物が!」


「じゃあ、付いて来てもらってもいいかな?」


「ええ」


「じゃあこっちだ」


飯野さんの先導で、降りる階段を見つけ、


「なんで降りる階段の場所知っているのかしら?」


「ああ、使い魔を先行させているからな。まあ、あいつらも、自分の魔力を使って、存在しているから、気配も存在感もないがな」


にやりと笑っているけど、どんな顔をして聞けばいいか分からないわね。


「てことは、この子たちの目的地、太陽神の居場所も見つけているのかい?」


「まあな、それを手伝わないと、手を組んだのに、此方だけいい思いするのはおかしいだろう。だから、もう探してあるさ」


「早!」


そんな風に考えてくれてたのね。


「ありがとう。助かるわ」


っと、階段が終わったわね。で、目の前には箱があるわね。

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