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短編集  作者: まさるしー
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吸血鬼、恋、死2


月が明るく照す夜に君の元へ。

月光が君の髪を濡羽色に光らせる。

薔薇色の唇、桜色の頬、お日様の香り。

僕が憧れてやまないものだけで出来た君。

ふと、その瞳の色まで知りたくなる。


そっと首筋に口づける。

苦痛に歪む君の表情。

許してほしい。

僕は君の血がなければ生きられない。


少女だった君が娘になった。

僕と君だけの時間に入り込んできたその男は誰?

その男は君の瞳の色を知っているの?


君の瞳の色を知りたくなくて、牙を深く深く君の首筋に沈めた。

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