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短編集  作者: まさるしー
21/72

流、鏡、水2


お気に入りのガラスボウルに水を張る。

さくら色、萌木色、生成色を落とす。

広がった色の波紋に流れを教える。

息を潜めて紙を浮かべる。

1拍おいて一気に引き上げる。

揺れる水面と移された色に思わず笑みがこぼれる。

画用紙が乾くのをまって切りぬきをいくつかいれる。


「これから新しい生活を始めるお祝いに」

渡した包み紙の色合いを誉めてくれる君。

出てきた螺鈿細工の櫛を見て鋤いてくれとねだる君。

日の光を受けてほのかに光るブラウンの髪を注意深くとく。

君のお気に入りのミントの香水がふわりとかおる。


君は気づくだろうか?

鏡文字で切り抜いた僕の想いに。

幸せなこの場面だけを切って大切に箱に閉じ込める。

願わくば宝箱から溢れるくらい君に贈り物がしたい。

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