表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短編集  作者: まさるしー
2/72

雨、飴、傘

紫地に黒の縁取り模様の傘をくるくると回す。

飛び散っていく雫を私の嫌な気持ちに見立ててどんどんと飛ばす。

「あーぁ」

お気に入りの靴に雨が染み込んでくる。


……やってしまった。

目頭が熱くなるのをまばたきで押さえる。

「どうせ、何でも持ってる君には分かんないよ!!」

君が一番嫌う言葉を投げつけた帰り道。

ただ、共感してほしかったのだ。いつものように大変だね、あなたは頑張ってるよって。

君の声のトーンがいつもより低いのに気付いてたのに。


「いつもいつも、デキナイばかりを聞かされる身にもなってよ。

私の心配の気持ち、本当に届いてるの?上っ面の言葉だけ持ってくなら別の人に相談してよ。」

君の声が震えていて。もちろん、軽んじてた訳じゃない。本当に心配してくれてるのがわかるから、甘えてた。


コンビニに寄る。新作のキャンディーを見つけて振り返りながらいう。

「これ、君のことだからすでに食べたでしょ?」

誰もいない空間を認識する。

支払いを済ませて出た空に虹がかかる。

新作のキャンディーと一緒に写真を撮り、君に贈る。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ