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魔王『最近勇者パーティを追放されてからの復讐&ざまぁとやらが流行っているらしいので、ワガハイを勇者パーティに入れたのち追放してくれぬか』 勇者「帰れ!」 その②


 勇者とウェディング姿の女性が連れ立って、古城の中庭を歩く。

 その勇者たちに老紳士が歩み寄り、にこやかな顔で声をかけて来た。



「おお、お聞き致しましたぞ勇者様! やっとお世継ぎのお相手を決められたのですな! ははあ。そのお方で御座いますな。これはこれはお美しいお嬢様で」


「いや、執事さん。コレ魔王」


「へ? 魔王?」


『フヌハハハハハ!!』



 ウェディング姿の女が両手の指をカギ爪のように曲げ、威嚇する様に頭上に掲げる。



「……。ええと、勇者様。その、ま、魔王様……と?」


「違う!」


『フヌハハハハハ!!』


「そ、それは失礼致しました……」



 信じられぬものを見たような顔つきで、勇者たちを見送る執事。

 老執事の視線を背に、魔王が高笑いに笑う。



「フヌハハハ! 見たか勇者よ、あの執事の爺さんの顔! ワガハイが魔王だと知り、恐れおののいておったわ!!」


「執事の爺さんが恐れおののいてたのはお前が魔王だからじゃなく、魔王たるお前がウェディング姿で徘徊してるからじゃねえかな」



 城の中を先導する勇者が呆れた様に言う。



「しかも執事さん、お前を魔王と知った後もナチュラルにオレとお前をカップリングさせようとしやがって。中身が魔王な女となんざ付き合う訳ねーだろーが! オレを何だと思ってんだ! なあ?!」


『おぬしをほぼ正確に把握しておると思うが。理解者に恵まれて良かったのう、勇者よ』


「全くここは変態ばかりだぜ」



 魔王を無視し、勇者が騎士団宿舎へ入っていく。


 しばらくののち、勇者が騎士団の宿舎から戻って来た。



「うし。巡回騎士団長のオバちゃんに仕事を貰って来た。すげえスネてたけどお前が魔王だって説明したらウキウキで情報くれたぞ。あとランチの約束させられた。ホレ、貴重なオレの昼飯を犠牲にして勝ち取った仕事の依頼、ゴブリン退治だ」


『え〜ゴブリン〜? 折角だしワガハイもうちょっと歯ごたえのある苦戦するようなモンスター退治がした~い』


「オレとお前が組んで苦戦するようなヤツが居たら、そいつが新たな魔王だよ!」


『何そのツンデレライバルっぽいフレーズ』


「やかましい。ええい、贅沢言うな。お前がうっかりドラゴンとかに転生しない様に、この国の強いモンスターはもう狩り尽くしてんだよ。帝国内にはもう、狩っても狩っても湧いてくるザコモンスターしか残ってねえ」


『ちぇ〜。仕方が無いのう』



 馬屋に入り、勇者が愛馬にまたがる。鞍の上から魔王に手を伸べた。



「近くの集落だ。ほら、オレの馬の後ろに乗れ。……本当にジャマだなお前のウェディングドレス。着替えてこない?」


『うむ。断固断る』


「横座りに乗るな! カノジョか!」




 ☆




 ウェディングドレスの裾をたなびかせ、勇者と魔王がハイランドを駆ける。

 供をするのはハゲタカと山羊ばかりである。

 事情を知らぬ者から見れば、それはさながら愛の逃避行のようであった。




 勇者の居城より馬で小一時間ほど。山肌にへばりつくように、山岳民族の簡素な集落があった。

 集落の間で勇者が馬を降り、柵に愛馬をつなぐ。



「おーここだここだ。最近急にゴブリンたちの気が荒くなってな、この村の人たちが困ってるらしいんだ」


『あちらで女性たちが井戸端会議しておるのう。話を聞いてみるか』


「フン。素人まる出しだな魔王。聞き込みするなら断然こっちだ」



 そう言って、勇者がかかしの前で遊ぶ子供たちに近づいた。



「お〜可愛いねえ♪ そっか〜、ジョンくんっていうのか〜♪ ジョンくんは何歳かな〜? 5歳かぁ〜♪ 偉いねぇ〜♡ ホラ、おじさんのお家はあの丘の向こうにあるお城なんだよ〜? 一緒にお昼を食べに行かないかい?」


『おお、おお、母御殿! 勇者が来ましたぞ! 男の子を隠しなされ! 古城に連れ去られてしまいますぞ! お子と一緒にお逃げなされ! 家の中へさあ早く!!』



 新しい領主の恐るべき性癖の噂はこの地にも届いていたのか、親たちが我先にと子供をさらって家の中へと逃げてゆく。



「おいテメー何やってんだ魔王この野郎!! オレはここの領主なんだぞ?! 領主なのに領民の男の子を視姦する自由すらねーのかよ!!」


『有ると信じて疑わぬ、おぬしの瞳のまぶしさよ』



 その時、村の反対側からけたたましい犬の吠え声と羊たちの鳴き声が響いた。

 続いて羊飼いの叫び声が聞こえてきた。


「ゴブリンだぁーー! また、ゴブリンがでたぞぉーーー!!」



 勇者と魔王が駆けていくと、そこに居たのは紛れも無いゴブリンの一団であった。

 子供程の大きさの小鬼が十数匹。羊を追い回し、羊飼いや牧羊犬を威嚇している。



「おい羊飼い、村の中へ逃げろ! 塀の中に入って女子供を守れ!」


「あ、有難うごぜえますだ領主様!」



 そう言って羊飼いたちが犬を抱えて逃げていく。

 羊たちを追いかけていたゴブリンたちが、一斉に勇者の気配に気づき固まる。

 その隙に、羊は散りぢりに山の斜面を逃げてゆく。


 勇者がすらりと聖剣を抜く。

 その横で魔王は感慨深げであった。



『おお、おお、今や帝国内で魔物は迫害されていると聞いたが、こんな僻地にも悪の命が芽吹いているとは。今しばらくの辛抱じゃぞゴブリンちゃんたち。二百年ののちには、悪の栄える日が来るからのう。それまで元気に暮――』


「全体化・三重化・ファイアーボールッ!!」



 勇者の放った三つの火球が爆炎となり、ゴブリンたちを焼き尽くした。



『ゴブリンちゃんたちーッ?!!』


「うるせえこの野郎。今のお前は冒険者だろうが」


『おお、そうか。そうであったなフヌハハハハハ!』


「じゃあまあ討伐成功って事で。お疲れっしたー」


『は、早いのう』


「じゃあこれ必要経費引いた報酬です。二人なんで半分ですねー」


『あ、ど、どうも』


「んじゃこれで魔王さん追放でーす。お疲れっしたー」


『お疲れっし――、ちょっと待てい! これでは冒険者パーティからの追放でなく日雇い駆除業者の現地解散ではないか!』


「そうだよ冒険者なんて日雇いの駆除業者だよなに冒険に夢見てんだよこの野郎!! 今じゃ勇者だなんだ言われてるけど駆け出しの頃なんてず~~っとこんなだったんだぞ追放とかアホくせえ一回の冒険で即解散とか当たり前なんだよ冒険者稼業は!!」


『そ、そうじゃったのか……』


「何か懐かしくなって昔のマネゴトしてみたけれどよく考えたらクソみてえな思い出しかねえわ!! 下の人間の苦労も知らねえセレブが軽はずみに冒険者になりたいなんて言ってんじゃねえ!!」


『うむ。トラウマ踏んだようで、何かすまんな……』


「判りゃー良いんだよ判りゃー。ああそうだ。足跡辿ってゴブリンの巣を見つけてそこも焼いとかねえとな。後で契約不履行だかといっつもアラ捜しして難癖付けて依頼料金の上前ハネやがってあのごうつくジジイが。今度会ったらあの冒険者の宿ごと燃やしてやる」


『だ、誰の話じゃろうのう……』



 そう言いつつ、勇者がゴブリンの足跡をたどってゆく。

 斜面の崖に開いた小さな洞窟。そこに足跡は続いていた。



「ここか? でも足跡古いな。それに何か争った形跡が。中見てくるから待ってろ」


『うむ』



 そう言って勇者が洞窟に入ろうとしたその時。中から一人の男が現れた。



「ハハハ!! それには及びません! やっと見つけたぞ、勇者!」



 ゴブリンの洞窟から現れたのは、一人の魔法使いだった。

 魔法使いは明らかな敵意のこもった眼差しで勇者を睨み付けていた。

 その男の顔を見て、勇者の顔が驚きに変わる。



「おお! お前はオレの仲間だった魔法使いの!」


「そうです! 勇者!」


「魔法使いの……魔法使い!」


『……』


「の! 魔法、使い、の、アイツだ!」


「……」


『おぬし……仲間の名前を忘れたのか?』


「忘れてねえ! ノドまで出かかってんだよ! ええと、そうだ! メガネだ!」


「それは名前じゃない!」



 我慢できずに魔法使いが叫んだ。

 しかし勇者は引くことなく押し通す。



「いやでもアダ名はそうだっただろ?! なあメガネ!」


「メガネをかけ始めたのはアナタに追放された後です!」


『勇者。おまえ……』


「あーはいはい名前はド忘れした忘れましたよだから何だよもう。てか久し振りだな、三年ぶりか? 今日は何の用だ、メガネ」


『メガネで押し通すことにするのか』



 メガネがローブを払い、懐から魔法使いの杖を取り出した。

 その杖の先を、びしと勇者に突き付ける。



「何の用か、だと? ボクを勇者パーティから追放したアナタに復讐しに来たんだ!!」


『え? え? 追放? 復讐? マジ?!』


「嬉しげにそわそわしてんじゃねえ。オイちょっと待てメガネ! 追放じゃなくって解散だろ?」


「いいえ! 結果的には解散でも、まず追い出されたのはボク一人でした! 次の日に解散です!」


「一日のズレじゃん細けえなあ」


「そのたった一日のズレで! ボクは彼女をあの忌々しい戦士に寝取られ! ボクを応援してくれた貴族たちからも縁を切られ! 両親は離婚し! 実家はダムの底に沈み! 新興宗教に騙され! 視力は下がり! 今だに年齢=カノジョ居ない歴! 何もかもアナタのせいだ!!」


「うん。だってお前いっつもそんな感じでウザかったから。てか神官ちゃんはカノジョ扱いでいーだろ。お前あの子で童貞捨てたんだし」


「あなたと戦士とボクとに三股かけるような女をカノジョだなんて言いません! あの夜の事は、人生の汚点です!」


「潔癖症だなあ」


「……ここ数日、この穴に隠れてアナタを観察していました。このボクはあの日以来、どん底人生を歩んでいると言うのに! アナタはこんな隠れ里でハーレムを築き、領内をウェディング姿の女性と朝のお散歩とは!」


「ゴブリンお前のせいか。いや、メガネ。こいつはな」


「許せない! 勇者よ、アナタにもボクの不幸を分けてやる!!」


『隣の芝生は青く見えるもんじゃのう……』



 しみじみと魔王がつぶやく。

 その前で、魔法使いが懐から一つの壺を取り出した。



「これは、魔王崇拝教団から購入した、魔王を召喚する壺だ!」



 勇者が横に立つ魔王を見る。

 そして小さな声で耳打ちする。



(え? そんなのあんの?)


((いや、無い))


(……さっき新興宗教に騙されたとか言ってたが。学ばねえなメガネ)



 勇者と魔王のひそひそ声に気付かず、メガネが壺を天に掲げる。

 その壺を地面に投げ、粉々に叩き割った。



「さあ! 出て来い魔王よ!!」


(おい、魔王呼んでるぞ。行ってやれよ)


((嫌じゃ。流石に気の毒過ぎるじゃろ))


「どうした?! 出て来い、魔王! 魔王ーーッ!!」


(ホラ。呼んでんだから後ろからあのポーズでご本人登場してやれって)


((嫌じゃ! おぬし絶対面白がっとるじゃろ))


「魔王! 魔王! なぜ出てこないッ?! そんな、ボクの全財産が――!!」



 打ちひしがれた様子のメガネが、きっと勇者を睨む。

 そして懐から一つの宝珠を取り出した。

 勇者はその宝珠に見覚えがあった。



「くっ。壺はもういい。勇者! これが何だか判るか?!」


「そ、それは竜化の宝珠か!!」


「そうだ! 国の宝物庫から持ち出してきました。元々はボクらの見つけた物なんです。ならばボクが有意義に使ってやる!!」


「止めろメガネ! 竜化の宝珠は使用者を恒久的に竜化する呪物だ! 人間に戻れなくなるぞ!」


「ははは! この宝珠に封印されているのはただの竜では無い! この世界と共に誕生した、原初の魔竜です!! はは! アナタのその動揺した顔! 勇者すら、この宝珠のもたらす力を恐れているという何よりのあかしです!」


「くっ、よせ! やめるんだ!」


「ならば尚更だ! ボクは使う! この宝珠を使って、ボクは竜になってやる!」


「やめろ、早まるな! いくら人間にモテないからって竜の彼女を作ろうなんて、性的倒錯が過ぎるぞメガネ! いや、もしかして元からそう言う趣味だったの?! じゃあ他人の性癖に口を出すのは止めるけどさ!」


「……」


「ウロコとかのフェチだったの? 気付かなくてゴメン! でも竜フェチとかレベル高ぇなメガネ! だけどドラゴンってどいつもプライド高い体育会系だから、オタクのお前がドラゴンになってもモテるとは思えな――」


「お前を殺す為にドラゴンになるんだよ!! せめてそれ位は話の流れから汲み取れよ!!!」



 メガネが竜化の宝珠を大地に叩き付けた。

 割れた宝珠から漏れ出した瘴気が竜の形を作り、メガネにまとわりつく。



「うおおおおおお!!」



 メガネの姿が歪に変形してゆく。巨大化するメガネの顔からメガネが落ちる。

 瘴気が晴れ、そこに居たのは最早メガネではかった。一匹の巨大なドラゴンであった。



《ハハハ!! ボクハ、手ニ入レタゾ! 強大ナ、魔竜ノパワーヲ!!》


「ええ?! オレを殺す為にドラゴンになっちゃったの?! じゃあ、オレを背中に乗っけて飛んでくれたりとかは?!」


《シナイ!》


「じゃあ、ドラゴンの彼女作った後で、ドラゴンの夜の生活をオレに教えてくれたりとかは?!」


《シナイ!!》


「そんな!!」


《勇者メ! キサマノ、イカレタ妄言ニ、付キ合ウノモ、コレデ最後ダ!! ワレハ! ワレハ――ッ?! ウグ、グゴゴ!!》



 メガネを失った魔法使いの眼から、見る間に知性が失せていく。

 もがき、よだれを垂らし、野性的な咆哮を上げる。

 魔法使いの意識は、もう完全に原初の魔竜に飲み込まれていた。


 勇者がドラゴンに踏まれ砕けたメガネを拾い上げ、握りしめた。



「魔王……。判るか?」


『ああ。これが、勇者パーティから追放され、復讐を試みた者の末路、か……。何と醜く、何と滑稽で、何と哀れな事か……。ワガハイは、こんなものに憧れていたのか……』


「メガネ、いや、魔法使い……。せめて俺の手で殺してやろう。それが、お前へのせめてもの情け……」



 魔竜の口内に、ファイアブレスの炎が灯る。

 しかし、それが打ち出されるよりも、さらに早く。

 勇者と魔王の魔法が魔竜に炸裂した。



「三重化・貫通化・アイスコフィンッ!!」


『先鋭化・継続化・インフェルノペインッ!!』



 無数のつららと地獄の炎が、原初の魔竜を凍らせ、貫き、焼き焦がした。

 魔竜の巨体が倒れ、瘴気がその身体から失せてゆく。



「死んだか。安らかに眠れ魔法使いよ。オレはお前の事を忘れな――」


「うぐ……。ボ。ボクは何をして……」


「……」


『……』




「最大化・赤熱化・メテオハンマーーッッ!!」


『毒化・五重化・グリムリーパーズスラッシャーーッッ!!!』



 空からの隕石と五人の死神の鎌が、魔竜をズタズタに引き裂いた。

 魔竜の巨体が再び倒れ、瘴気がその身体から失せてゆく。



「死んだか。安らかに眠れ魔法使――」


「ボ、ボクです勇者様……魔竜に意識を乗っ取ら」


「魔法貫通化・アイスストーーム!!」


『非実体化・デビルズカース!!』


「倍化・ファイアストーーム!!」


『イビルブラスト!!』


「連結化・チェインライトニング!!」


『……』


「……」


『…………』


「チェインライトニング!!」


『念入りだのう』


「…………。ぺっ。やっと死んだか。安らかに眠れ魔法使いよ。オレはお前の事を忘れない。空に高い、いい場所だろう? その魂よ、せめて天国に向かってくれ……」


『それは一応言うのか』



 魔竜の死体が、はらはらと光の粒子になって天へと昇っていく。

 魔王が切なげな表情でそれを見送る。



『勇者よ、ワガハイは学んだ。復讐がいかに愚かしい行為かを。退屈な日常のあまり、非日常の冒険に夢を見てしまったのだ』


「ああ。哀しい犠牲だったが、気付いてくれてよかった」


『ワガハイも復讐など忘れ、日常に帰るとしよう。ワガハイには戻るべき日常がある。愛する夫と7人の間男との、退屈ながらも心休まる日常が』


「……。今思ったんだが、お前の家庭環境って白雪姫みてぇだな」


『白雪姫か。ふふ。ならば今が夢から醒める時と言う訳だ。フヌハハハ……。さらばだ、勇者よ』


「おう。帰れ。奇特な旦那さんと7人の間男と仲良くな」


『ああ。有難う』


「もうそのままそこで一生を終えろ。二度とここに来るなよ?」



 勇者が手を振る。

 魔王が手を振り返し、帰ってゆく。

 戻るべきマイホームへと。



「ああ、魔王が行っちまった。……徒歩で。……本当に徒歩で帰るのか。ふもとまででも結構距離あるぞここ。……魔王のくせに飛べないのか、あいつ。まあ、翼、アストラル体の飾りだもんな。…………やっぱこんな山奥に一人でウェディングドレス姿は怖いな。普通に妖怪か何かだな。やっぱオレも声かけないな。…………まだ見えるな。まーた手ぇ振ってるよ。ここ障害物無いからずっと遠くまで見えるんだよな。あいつも気を使って山の尾根の方に隠れるとかしてくんないかな。こう、帰るタイミングが難しいよな。……ここに住んでる人たちは知り合い見送る時とかどうしてるんだろ? まあいいか、さて」



 勇者は愛馬の首を、自らの居城へと向けた。



「昼飯食うか」




[終わり]


 ・

 ・

 ・

 

 という訳で連載版でございます!


 初めて読んでくださった方、有難うございます。

 こんなボンクラコントが続きます。


 読むのは二度目と言う方、有難うございます。

 連載版だから長編をやるというわけでなく、今まで通りの短編です。


 短編として投稿した過去三作の修正版を順次掲載しつつ、夜七時ごろには新作を投稿予定です。

 皆様からのご意見ご感想ご評価、大変励みになっております。

 宜しければ今後とも、暇つぶしのお供にお付き合い下さいませ。



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