そのエルフさんは世界樹に呪われています。

世界樹に呪われた種族、エルフ。
火が使えず、食で頭を殴られ、木々の生長により定住もままならない。

薬草採集で生計を立てていた下級冒険者カイ・ウェルスは、森に沈んだ廃都市でエルフの少女に遭遇する。
エルフの少女は呪われた生活が嫌で、里を飛び出してきたのだ。

「食うか？」

エルフは強者。
逃げる事すら出来ないへなちょこ冒険者は、震えながらあったかご飯を差し出した。

「アーの族、エルネの里のミリーナ・ヴァン」
「ダーの族、ボルクの里のルー・アーガス」
「ハーの族、エルトラネの里のメリッサ・ビーン」
「「「ところでご飯はまだですか？」」」
「まだだよ」

あったかご飯で世界を救う。
これはエルフの呪いに始まり、世界、異世界、そして神の世界にまで及ぶ、へなちょこ冒険者カイ・ウェルスの物語。


この話の五年前から８章までを神の世界側から書いたスピンオフです。
ようこそハローワールドへ！　チート？　いやそれ接待チートですから
https://ncode.syosetu.com/n2626ez/

この話からずっと後、成長した子らの短編です。
「私、前世は芋煮だったの」と、二人の姉がおかしな事を言い出した……え？　僕もイモニガー？
https://ncode.syosetu.com/n6610fs/

第５回オーバーラップＷＥＢ小説大賞にて銀賞をいただきました。
オーバーラップ文庫より一巻が発売中。
イラストはいわさきたかし様です。ピーがとっても素敵（笑）
書店でお求め頂けましたら幸いです。

２０／７／１６　１０００万ＰＶ。