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ヒーローズセブン  作者: のい
第1章 俺、ヒーローになります
3/16

脱ニートです

あれから数日が経った。あの後姉貴に無理矢理に近い感じで書類を書かされて送ったら健康診断を受けてくださいと返送がきて姉貴に連れられて渋々病院へとやってきたところだ。


「なんで健康診断とか受けないといけないんだよ…」


「関係あるんだから黙って受ける!」


正直関係ないと思うがこうなった姉貴に文句を言っても仕方ない。無駄な体力と時間は温存して今は黙って順番を待つことにした。



「ねぇ、カイト」


腕を組み少し寝ようとした時、不意に姉貴に呼ばれた。いつもみたくテンション高めに呼ばれるのではなくは普通のトーンで呼ばれるとなんだか若干違和感を感じる。


「ん?どした?」


「あんたさぁ、なんで学校辞めたの?」


何を聞くかと思えばそのことか。

なぜ学校を辞めたのか、それは有りがちな理由というやつだ。

友達がいない、学校がつまらない、目的もない。

こんな状態で学校に通い続けるのがバカバカしい。それならいっそ家に篭って好きなアニメを見たりゲームしたりする方が何倍も有意義だ。

正直将来とかこれからとか考えるのはダルイし面倒臭い。今は今で楽しいし好きなことが出来てるのでそれでいい。

そう考えたうえで学校を辞めた。っと、そんな理由を姉貴に話す訳もなく適当に「つまらなかった」と一言返した。


「そっか、ほらアンタとさ、あんまりこういう話しできないじゃない?私も仕事で家空けるし、だから学校辞めたって聞いてびっくりしたわよ!そういうことは最初に姉ちゃんに相談してよ!」


「なんで姉貴に相談するんだよ」


俺は俺の考えで動きたいし、相談したところでどうこうなるとも思わない。俺は今を楽しく生きたい、ただそれだけだ。


「七原灰人さーん」


どうやら順番が来たようだ、微妙な空気になってたからいいタイミングだ。とりあえず俺は立ち上がり診察室へと向かおうとする。


「カイト、姉ちゃんは…」


姉貴が何か言おうとしたが俺は歩みを止めずそのまま診察室へと入っていった。








診察も終わり結局あのまま微妙な空気で帰宅して、姉貴は朝早く仕事に出かけた。

俺はいつも通りの時間、といっても昼前の10時ぐらいに起きてなんかモヤモヤするから何も考えずアニメを夜までぶっ通して見ていた。

アニメはいい、何も考えずに見れるし嫌なことを忘れられる。

時間は午後21時、かなり長い時間見ていたようだ。とりあえずこの話しみたらご飯でも食べるか。

そんなことを思っていたらパソコンに手紙のアイコンが浮かび上がった、メールが届いたようだ。


「メールなんてする相手俺いたっけ?」


自分で言って軽く落ち込むが事実だ、まぁ、とりあえず中身を見てみよう。




ーーーーーーーーーーーーーーーーー

From:七原灰人様


件名:おめでとうございます


本文

まずはいきなりのメール失礼致します。

貴方はセブンスの入社試験に合格されました。

つきましては明日書類が届くので、書類をお持ちになって午後14時に本社にお越しください。

フロントで名前と身分証をお見せになれば通れるようにしております。


それでは明日、お待ちしております。



政府直轄機関セブンス

人事部 天王寺(てんのうじ) 羅暁(らぎょう)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー





なんてこった。

受かってしまった。

いや、まて、まじか。俺受かってしまったよ。明日から脱ニートなの?まじで?


「えーっと、反応に困るよ、嬉しいのか悲しいのか」


とりあえず両親寝てるし明日の朝でも伝えていってみるか。せっかく受かったんだ、脱ニートは少し寂しいが社会人なら周りの目を気にせず2次元にお金をつぎ込める。

それだけでもかなり大きい。そうと決まればさっさと寝るか。

頭ではわかってる、これで姉貴と比較されなくて済む。それが一番の理由だ。2次元だとかなんとか言ってるが結局それが一番なのだろう。

ほんとに、小さい人間だよ俺は。



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