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ヒーローズセブン  作者: のい
第1章 俺、ヒーローになります
10/16

朝は静かに起きたいです

申し訳ありません

大変時間が空きましたが

なんとか投稿しました。

読んでくださってる方は本当にすいませんでした。

できるだけ時間を空けずに投稿がんばりますので

暖かい目で見守って下さい…

揺れる車。時刻は午前10時を回ったところだ。俺は今セブンスの社用車トラックの荷台に座っている。目の前には姉貴、横には同じミリオンズの女の子と男が2人。

姉貴はニコニコと笑いながら俺を見ている。

何処に向かっているのか、なぜこのような状態なのか、事の発端は今朝に遡る。


俺は慣れない人との対話で疲れきってぐっすりと寝ていた。時刻は午前5時30分、夢の中で大好きなアニメの主人公達と悪の組織と戦っていた真っ最中である。まずは部屋の扉が勢い良く開いた音で目が覚める。

驚きはしたがまだ覚醒できず身体を起こそうとした次の瞬間、何かが俺の上へのしかかった。いや、何かではない、間違いなくこんなことするのは姉貴しかいない。

俺はその勢いと重みに苦しくも目を開き自分にのしかかっている物を見るとやはりそこには姉貴がいた。


「いつまで寝てんだコノヤロー!

さっさと準備しろ!」


まったく話しが見えない。出社は9時までと聞いていたのだが現在時刻は5時40分。いくらなんでも早すぎる。


「いや、まだ6時じゃん、早すぎるってか重いよ姉貴…」


俺は簡潔かつ的確に、省エネなコメントをしつつ布団に潜る。


「何言ってるの!アンタ初日よ!しかもアタシと遠征って昨日メールしたじゃない!」


存じ上げません。こっちは驚きと不慣れとコミュ障で死ぬほど疲れてるんだから朝ぐらいゆっくりさせて欲しいんだけど。


「さてはアンタメール見ないで寝たわね!」


姉貴はベットの横にあるテーブルから俺の携帯を手に取りメール画面を見せる。


「ほら!ちゃんと届いてるじゃない!」


眠たいながらもなんとか薄目で確認したところ本当にメールがきていた。

勘弁してくれ、なんで入社初日に姉貴と遠征なんだよ、てか遠征ってなんだよ。


「とりあえず30分で支度してロビー集合!いいわね!」


そう言い残して姉貴は颯爽と部屋から出ていった。

色々疑問はあるが仕事ならば仕方ない。引きこもりには辛すぎる早起きをなんとかして立ち上がる。

眠たい半開きの目を擦りながら部屋に支給されていた制服に着替えることにした。

主にセブンスの制服は1人1人特注品だがミリオンズは制服が統一されている。

シャツにネクタイ、白いコートに白いズボン、そして黒いブーツ。胸にはセブンスのシンボルが刻まれている。


「なんか小っ恥ずかしいなこの制服。」


鏡で自分の姿を確認しながらコスプレかよ、と恥ずかしさを隠しきれない。しかもすごく似合ってない。髪はボサボサだし撫で肩だし酷い有様だ。

仕方なく髪の毛を適当に整えて時間を確認したら姉貴に言われた時間の10分前だった。

やばいっと慌てて携帯をポケットに突っ込んで部屋を後にする。


ロビーに着いた時には姉貴以外に3人の同じ制服を着たミリオンズが待っていた。


「おそい!おそすぎる!」


いや、時間にはギリギリ間に合っている。

だが姉貴はせっかちだ。予定時間の15分前には行動を終えていないと気が済まないタイプで、小さい頃よくこの性格のせいで朝起こされたものだ。


「あ、3人には改めて紹介するわね、弟の灰人よ。」


俺は紹介され3人の同じミリオンズであろう人達に軽く会釈をする。言葉は出ない。コミュ障はしっかりと発動中だ。


「おー、君が小百合さんの弟か。」


3人の中でも一番穏やかそうな男の人が珍獣でも見てるかのように顔をマジマジと見てくる。いや、ほんと目合わせられないんで、勘弁してください。


「とりあえず自己紹介しよう、僕の名前は 春田(はるた) 六輔(ろくすけ) 、君と同じミリオンズだ。」


穏やかそうな人がよろしくと手を差し出してきたので、小声でよろしくお願いしますと握手をする。


「次は俺な、名前は土井(どい)(がはら) 涼樹(りょうき)。まぁ、仲良くやろーや。」


次に自己紹介をしたのは浅黒い肌に金髪、細いながらもしっかりと筋肉を鍛えているのがわかる体躯。チャラそうな見た目なので少し苦手なタイプだ。


「あ、わ、私は江上(えのうえ) 胡呂呂(ころろ)です!よろしくお願いします!」


最後に自己紹介したのは小さい体に幼い顔つき、どう見ても中学生がいいところと言わんばかりの容姿。だが働いているからには18歳前後なのだろう。かなり萌えな容姿だ、すばらしい。


そんな江上さんを凝視していたら隣から姉貴が頭を小突いてきた。


「さぁ、自己紹介も終わったことだし、車乗り込んで現場に向かうよ!」


「「「はい!」」」


3人は姉貴の一言で一気に真面目な顔付きになり勢い良く返事をした。なんだかそんな3人に遅れながらも小声で「はい」と応え全員で車に乗り込む。



さぁ、ここまでが冒頭のくだりだ。

そして俺は姉貴に目的地と遠征の内容を聞くためゆっくりと口を開いた。


「あ、あ、姉貴、えっと、も、目的、地と、遠征の、な、内容を、教えて、欲しい。」


姉貴はこの見事なまでのドモリっぷりに若干笑いを堪えている。


「アンタほんと他人が近くにいるとアタシにまでコミュ障発動するのね。」


姉貴は堪えきれなくなった笑いを上げる。いや、しょうがないじゃん。だって隣に初対面の人いるもん。コミュ障なめんなよ。

一時笑ったら姉貴は涙を拭きながら説明を始めてくれた。


「目的地は千葉の埠頭、内容は能力者の密入国ってタレコミがあったから証拠と現行犯確保。とりあえず現場で感覚を直に叩き込みなさい!」


えーっと

え、それ遠征っていうの?

あれ?

それやばくない?

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