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2.5章修行編01

3章前に修行編を行わせていただきます!

それは…雲を掴む様な感じだった…

いくら魔術を使っても…夜叉には当たらなかった…

「我は焔、我が敵を討つ刃!」

私の手に炎で作られた刃が発生し、庭園で立っている夜叉に向かって飛ぶが…

夜叉は半身、体を逸らすと…あっさりとその刃を避けた…

「そんな単調な攻撃では、我を捕らえられぬぞ」

夜叉はそう言うと、また元の姿勢に戻る…

私は、歯軋りをしたかった…。


少し前…

「ジャンヌ、我をこの円から追い出すことが出来れば、この実技は合格だ」

夜叉はそう言って、半径一メートルの円を描いた。

「なんです?これくらい、魔術で一発ですわ!!」

“我は焔、我が敵を討つ刃”

炎の刃が夜叉を襲うが、夜叉は其れをたやすく避ける…

私は、何度も魔術を使うが夜叉は其れをたやすく避け続けた。


そして、今に至る…


もう既に50回以上使っているが…未だに夜叉を捕らえる事は出来ていない…

「はぁ…はぁ…いい加減に当たりなさい!!」

私は炎の刃を投げるが…それは…夜叉に届く前に…消えてしまった…

「其れで終わりか…78回か…まあまあだな…だが、その程度か…」

夜叉は呆れたように…眼をつぶる…その瞬間…私は微笑んだ…。

「“目覚める焔、戻れ”」

私はそう呟いた…次の瞬間…夜叉の周囲に炎の刃が現われた…

「ほう…我が避ける事もわかっていて…避けた炎の刃を再発動か…だが…」

私は確実に夜叉を捕らえたと思った

四方向からの50を越える炎の刃に逃れる術は私でも思いつかない…

そう思っていたのに…夜叉は…ある方法で全てかわしていた…

「ありですの…そんな方法…」

私…愕然とした…

「どんな方法でも…この円から出なければ良いんだ」

そう言いながら、夜叉は地面から顔を出した…

そうなのだ…夜叉は…地面を吹き飛ばし…その穴の中に身を隠したのだ…

「魔術は騙しあいだ、相手の裏の裏をかき、相手の想像を超えた行動を取る…これこそ生き残る為に必要な術だ」

夜叉は誇らしげにそう言った…

「ええ…そうですか…そうですよね…つまり円から出せば良いのですね」

私はそう言いながら…手を前に突き出す…

「また一つ覚えの炎の刃か…いいかげ…」

“我求む、地、出たる、破壊槍”

私がそう呟いた次の瞬間…円の中央から岩の槍が突き出し、夜叉は空を舞った

「つまりこう言う事ですね!!」私はそう言った、夜叉に背を向けたが…

「残念だったな…実に残念だ…」夜叉のそんな声が聞こえて私は振り返る…

夜叉は…岩の槍の上に立っていた…つまり…円から出ていなかった…

「策としては良いかもしれないが…真下から打ち上げるのは駄目だな…これでは、円の下に落ちてしまい、意味を成さない」

夜叉はそう言い、槍の先を軽く踏み鳴らすと…岩の槍が地面に沈んでいく…

「なら…斜めから打ち込むまで!!“我求む、地、出たる、破壊槍”」

石の槍が地面から…夜叉目掛けて伸びるが…

「だから…同じ様な手を見せても対処されると…言っただろう!!」

夜叉はそう言いながら…伸びてくる槍に足を乗せ…踏みつけた!?

ズッ!!辺り一面が揺れ…私は尻餅をついてしまった…

「今日の実習はここまでだ…明日もこれをする。一日ゆっくり策を考えるんだな」

夜叉はそう言うと円から消えた…完敗だった…。




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