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百合咲かす転生  作者: コーヒー先生
3/3

〜スライムって最弱じゃなかったの?〜

「どこなのここーー!?!!!!」



あの後逃げるアリスちゃんを追いかけまして気づいたら知らぬ場所に来ていた。


「あッ…ご、ごめんね…私のせいで…ごめんね…あぅ……し、死んで償う、死んで償うから!!」

「しないでいいから!」

物騒なことを言うアリスちゃん、私が変なこと言ったのが悪いしアリスちゃんは生きてるだけで何しても許されるから大丈夫!


なんて思いながら周りを歩いてみるけどなんにもない、広い草原?みたいなところだ。

『迷っちまったなァ〜相棒!』

ライアがなんか言ってくる、その相棒呼みやめてくんない?

「ほ、ほんとにここどこだろ……うぅ……」

ぷるぷる震えながらアリスちゃんが言う。

アリスちゃんは思った以上に走るのが早くて気づいたらこんなとこ居たし、走ってる時周りがどうだったかとかも全然覚えてない。

異世界転生一日目にして酷いなぁ…。

「うーん…立ってても何も変わらないしとりあえず歩こう?さっき来た道は…多分あっちだったかな。」

早く人がいるところに行きたい。

と、当たりを見回していると。


「ん……なんか音がするね…なんだろうね」

アリスちゃんがつぶやく。

音?私には聞こえない。

「音…?音なんてする?」

そう言いかけた途端なんだか変な音がしだした。ポヨンみたいな…

「あ、ほんとだなんだろこの音…」

「うーん…あっ!わかった…すらいむだ!!」

す、すらいむ?すらいむってあのスライム?ぷよぷよしてて弱っちくてみんなが知ってるあのモンスター?え?この音スライム?


ボヨヨンッッツ!


「あッ…わっ!…うわぁぁ!…ほほほんとにすすすすらいむ!」

アリスちゃんの大きな声が響き渡る。

え?

あ!?!!?!スライムだ!!!

あ、あのスライムだ!!!

青くてぽよぽよのすらいむだ!

ボヨンボヨンしながらこっちによってくる。


待って待ってまさかのこの状態で初モンスター!?!

こういうのってもっと装備したりしてからやるもんでは…?

で、でも相手はスライムだ!

あの最弱でも有名なスライムだよ!?!

負ける気がしないね!

私の【王の命令】で一網打尽ってこと!



いやあのさ

………デカくない?

いやね、ずっと思ってたんだけどデカい、私の身長ゆうに越してるもん。

だ、大丈夫かな…?

『さっきは一網打尽とか言ってたのに3秒でこれかよ…』

うるさい!!!


「澪…こ、これ…」

アリスちゃんが半泣きでこちらに駆け寄る。

かわいい。

じゃ、じゃなくて!

「スライムだね…でも私たちならこいつくらい余裕で倒せるはず!」

できるだけ大きな声で言う。

そうだ、アリスちゃんはヒーラー向きな魔法使い!私は超強スキル持ち!いけるはず……?


そんなことしてるうちにもスライムはこっちに近寄ってくる。

こう近寄ると…やっぱデカイな…威圧感やばいもん。

ほんとに最弱??

「すすすすらいむなんてたたただおせないよぉぉぉお………!」

アリスちゃんがぷるっぷるに震えながら逃げ出していく。

「ちょ、アリス?!」

私もそれに追いかける。

『おいおいw倒すんじゃなかったんですか〜?』

とかうるさいヘアピンは無視しよう。

というかスライム早い!!!

ぽよぽよがびっくりするくらい早い。

ちょっ待ってこれやばくない?


「うわぁぁぁん!!!」

アリスちゃんは泣きながら走り出すしさ。

と、そんなスライムはそんなアリスちゃんを追いかける。

私の方が後ろにいるのにアリスちゃん一点狙いじゃん…。

ふーんいい趣味してんじゃん?

『そんなこと言ってる場合か?』

あっそうだよ!!

アリスちゃんが!!


「ふぇ!あっうえ!!?!?うわぁぁぁ!!!」

アリスちゃんの絶叫が響き渡る。

アリスちゃん捕まっちゃったよ…スライムのぽよぽよにまみれてあたふたしてる。

やばくない?ねぇやばいよ


『スキルスキル!』

さっきからライアがうるさい…

…あっ!スキル!そうだあのスキルだ!

『3秒で忘れてんじゃねぇよ…』

【王の命令】でスライムからアリスちゃんを救出して…救出…

あ、やばいなんか震えてきた。

転生前からヘタレだもんな私…怖がりだし。

頑張って頭の中でスキルを出そうとどうにかする。

というかスキルってどうやるんだよ!!!

『こ〜頭でバーン…みたいな?なんか考えるんだよそれっぽいのを』

意味わからないよ!!!

焦りと緊張でなんかフラフラしてきた私。

「アリス…うっ…」

「×△○×○×××!!!!泣」

アリスちゃんがなんか言ってる…!わ、わかんないよ!


と、とりあえずスライム…スライムがアリスちゃんを吐き出して…それで救出…

頭で考えて…考えて…!



ドガガーンバッジャーーンバン!!!!!!!



ぅぉ!!??!?!

えげつない効果音したよ!?

もしかしてこれ私の力ってこ

「ふぅ〜!すらいむちゃん一匹分の経験値ゲット〜!」

明るくて可愛らしい声が響いてくる。


誰?!?!!!

「すらいむの中誰か居たみたいだけど大丈夫なの?怪我してても私責任とらないけど。」

ちょっとツンとしてるけど可愛くて芯の強い声が聞こえる。

「すらいむ…ぽよぽよ…死んじゃったね」

透き通るような幼いけど少し淡々としている声がその後に聞こえて…。

誰!?!?!


私が振り返るとそこには細かい青いゼリー状のものが草原に沢山落ちていてその真ん中でアリスちゃんが目をぐるぐるさせながら倒れている。

どうやらさっきの声の主達が倒したようだ。

「アリス!?!」

私が駆け寄ると

「あッ…うぅ…ぽよぽよはもうやだ〜……」

と小さな声が聞こえる。

気を失っているみたい。


というかさっきのは…

「あ、二人、人がいるよ!中にいたの一人じゃなかったのかな!」

「私が見る限りは一人っぽかったけど。まぁ一人でも二人でも関係ないから。」

「倒れてる…大丈夫かな」

振り返ると3人の女の子が立っていた!!


しかもいかにもファンタジー感のある装備や華のある見た目の女の子!!


「美少女だ!!!!!!!!!!!」

「「「は??」」」

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