誰がなんて言おうが! 俺はおめえーが好きだ!
俺のスギな女子は、都会の女だ!
俺みたいな田舎もん! あの女子が本気で相手にして
くれるわけがねーえ!
それでもな! 俺はあの女子をあきらめきれんのよ!
どうやったら? 俺の事を見てくれっかな?
こうなったら、都会の人間になるしかねーな!
・・・という事で、俺は都会に出て道行く人を見ながら研究に研究を
重ね人混みに馴染むよう今の俺になった。
彼女に振り向いてほしい一心で“俺は都会の男に変身したんだ!”
都会で暮らす彼女に釣り合う男に俺はなりたい。
俺は彼女の働く会社に就職した。
学歴のない俺みたいな人間は、“清掃員”の仕事しかなかったがな。
それでも俺は出来るだけ、彼女の傍に居たかった。
少しでも彼女と“恋愛になる可能性”があると思ったからだ!
でも? 彼女ときたら高学歴で将来有望な男性ばかりを狙っている。
俺なんかにチャンスはこないのか?
・・・そんな事を俺は考えていた。
でも? 彼女がその高学歴の男と○○ホテルに入ろうとした瞬間!
彼女が土壇場で嫌がって男から離れようとしている。
俺は咄嗟に彼女を助けようとその場に向かった!
男は? 彼女の突然の心の変化に怒りが込み上げている。
俺は彼女の腕を掴んで走って逃げた。
【ハァハァハァハァ】
『もうここまで来たら? アイツは追って来ないと思う!』
『ありがとうございます。』
『別に気にしないで。』
『・・・あ、貴方はウチの会社で働いている清掃員の人?』
『あぁ、はい! そ、そうです。』
『イケメンが居るなって思ってたのよ。』
『・・・い、イケメンだなって、褒め過ぎじゃない?』
『女性社員は皆、貴方の事を気に入ってるんだから!』
『そ、そうなの、嬉しいな。』
『なんかシャイで可愛い男の子なんだね。』
『歳は君と同じ歳だよ、子ども扱いしないでほしいな。』
『・・・ご、ごめんなさい、私を助けてもくれたのにね。』
『い、いや? 俺の方こそ、そこまで言う事なかったね。』
『優しいのね。』
『・・・いや? 照れるな。』
『東京の人? こんなにシャイな人がこの街にまだ居るなんて。』
『あぁ、ココ居るよ。』
『もしよかったら? 家まで送ってくれる?』
『勿論だよ!』
俺にもやっとチャンスが回ってきた!
俺はこのチャンスを必モノにすると決めたんだ!
『・・・ココ?』
『うん。』
『じゃあ! また明日、会社で!』
『えぇ!? 少しだけ家に寄っていく? コーヒーぐらいしか
だせないけど、いいかな?』
『・・・ううん。』
その日は、彼女の部屋に泊る。
無事に彼女と体の関係も持つ事ができた!
後は、彼女と付き合えるかどうかだけだ。
・・・だと思っていたのに?
彼女は、俺が彼女の部屋から朝俺の家に帰る時に最後にこう言ったんだ。
『昨日の事は“なかったことにして。”』
『えぇ!?』
『私、婚約してるの! その男性と結婚するの。』
『なんで! じゃあ、昨日のアイツは?』
『遊びだったのよ、最後に別の男性と遊んで終わるつもり
だった、でも? なんか途中で違うなって思って、急に怖くなって
逃げようと思ったの、そしたらそこに貴方が居て。』
『・・・そ、そんな、今更そんな事言われても、』
『どういう事?』
『・・・い、いや?』
『“最初から私の事を狙ってたの?”』
『・・・ご、ごめんね、』
『“本当に正直な人ね。”』
『・・・・・・』
『知ってたのよ、私も貴方の事が気になってたから。』
『・・・まさか!?』
『“一層の事! 私を攫って逃げて!”』
『・・・君がそう望むならいいよ。』
『ありがとう。』
・・・今は、都会を離れて二人で田舎に戻ったんだ。
俺と彼女の二人で。
こんな形で俺は彼女と付き合えるモノだと思っていなかった。
でも? 彼女は俺と一緒に今では畑仕事をしている。
空き家の家を借りて、些細な幸せだけど二人なら乗り越えて行けそうだ。
【誰がなんて言おうが! 俺はおめえーが好きだ!】
と想っていた俺はその願いを叶える!
彼女も都会の女から田舎の女に変わった。
『今日も畑に行くさ~!』
『そうね。』
『今日の昼飯は何だべ?』
『おにぎりよ。』
『そりゃ~いいな~』
『貴方と一緒で私はとっても幸せよ。』
『俺もだ~!』
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