雲と遊んで
今日もいい天気
なのに私の心はどんより曇り空
毎日毎日頑張っているつもりでも、かけられる言葉は「もっと頑張れ」
その言葉を聞くたびに、「あぁ、私、頑張ってないんだ」って、どんどん心の雲が増えていく
ぼんやり見上げた青い空には、眩しく照らす太陽が見えるのに
心の中の空には、真っ黒な雲がいっぱいで
明るい太陽は雲隠れ
暖かい日差しは届かなくて、どんどん冷たく褪めていく
何をやっても楽しくない
何かを始めても続かない
そんな毎日が続いてて
なんだか、もう、疲れちゃった
ぼんやり見上げた青い空には、たくさんの雲
心を埋め尽くす黒い雲とは違う
わたあめみたいに白い雲
美味しそう
ちぎって一口食べてみる
心の雲がほんの少し薄くなった気がした
あっちの雲はヨットみたい
大空の海を風を受けて進んでいたら
雲のイルカが踊るように付いてくる
また、心の雲が少し薄くなった気がした
心を埋め尽くす灰色の雲の向こうには
うっすらと太陽も見えた気がする
あっちの雲はドラゴンみたい
背中に乗ってひとっ飛び
ん?
あれは?
大っ嫌いなアイツが、のんきに空を泳いでる
よし!
やっちゃえドラゴン!
雲のブレスを吹き付けて、あんなヤツやっつけろ!
ブレスを受けた嫌いなアイツは
「あぁ~~~~れぇ~~~~」と言いながら、クルクルクルと飛んでいく
クスッと笑ってしまった私は、心が、なんだか少し、暖かくなったような気がした
心の空を覗いてみると、あれだけ分厚かった黒い雲が薄くなり、太陽の光が差し込み始めてる
それがなんだか嬉しくて、じわっと浮かんで来た涙を拭こうと、ポケットのハンカチに手を伸ばした時
急な突風で「わっ!」っと思わず目をつむる
次に見上げた青い空
そこに浮かんだ白い雲
それがまるで、真っ白なハンカチみたいに見えて
気付くと、涙は止まっていた
今日はいい天気
私の心も、いい天気