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神になれなかった双子  ジャック外伝  作者: 神取優
ジャックと盗賊団
18/23

第18話 炊き出しと領主夫人

 ダイは、半分目を閉じている、興味が無いようだ。対して、エイミは、耳を立てている。


 「さて、いつ来るかだが?こっちは、トードが詳しいだろう。」

 「明日にでも来るんでしょ?」(エイミ)

 「どうだろうか?俺は来ないと思う。」

 「そうですね、来ないと思います。」(トード)

 「そうですか?」(エイミ)


 「トカゲが逃げて、今日で2日目になる。鉱山は、トカゲが本当に居ないか調べないと、安心できない。


 昨日は、冒険者を使って全部の坑道を調べただろう。俺達が帰ったから、残っているのは18組、18本は終わったはずだ。今日、いつも鉱石を採っている北の2本を調べているだろう。」

 「短い坑道もあるし、2本とか調べるパーティーもあるのでは?」(エイミ)

 「あのトカゲが帰って来たとして、エイミとダイで調べられるか?もちろん、奴隷はいない。」

 「・・いやです。」

 「だったら、どんなに短くても1本は1本だし、いつも餌のいた北の2本は行きたくないから、行くなら全員で。2班に分けていく、集団心理だな。」

 「それなら行けます。」


 「明日は、鍾乳洞だ。今日トカゲが見つからない場合、ここにいる可能性が高い。鍾乳洞に出た場所は、左右見通しがきかなかった。ほぼ、左右半分くらいじゃないかと思う。ここは、全員で半分ずつ、2日という所か。

 色々、面白い物も見つかるだろうから、調査に2日。全部で6日、あと4日。」

 「面白い物?」(ダイ)

 顔を上げたダイ、眠そうだ。


 「そうよ、まずトカゲの寝床でしょ、それに怪しい壁の崩れた後。」(エイミ)

 「それって、そこに居るって確定じゃん。」(ダイ)

 「実際は、もういないけどね」(エイミ)


 「トカゲの調査の次は、坑道の痛みを調べないといけない。爆弾を使ったら落盤しました、とは言えないからな。そうだった、鉱山技師の代わりは、見つかったのか?」

 「それは、必要無いみたいです。前の技師の助手に、優秀な者がいるんです。

 そいつは、技術だけなら技師より確かなですが、『魔素感知』のスキルが無いので助手をしていたのですが。今度は、鉱山技師代理になってやるようです。スキルが開眼したら技師になるって言っていました。」(トード)


 「それでは、すぐにも調査が始まるな。


 ここ(この日)から、帰宅希望の冒険者を送っていくが全員ではない。一部残して、調査の護衛とするだろう。

 その調査だが、トード、坑道の調査に1本あたり何日かかる?」

 「そうですね、今掘っている2本は、いつも見ているので点検だけですね、2本で1日でしょう。他は、しばらく人が入っていない坑道もあります。


 3本目からは、調査と資材・作業のリスト作りで3日?かな。

 終われば、リストに従って、坑道の掘り直し、坑道の補強、レールの敷き直し、試掘の爆破。と続きます。こちらは、4日?でしょうか。」(トード)

 「トカゲ調査に4日、技師の安全確認、北の2本に1日、それから3日、次の日から鉱夫が3日おきに必要になる。今日から9日後だ。」

 「鉱夫?奴隷ですよね?」(エイミ)


 「二つの理由から、当分新たな奴隷は買わない。


 1,新規の奴隷が冒険者と接して、不要な情報が洩れない様にする。スラム住人の鉱山奴隷化は、公然の秘密だが、余計な情報が独り歩きされると厄介だ。

 2,奴隷の買取は現金だが、いま資金が無いので、今回は、働き始めたグループ毎に一月後払い(町の給金は、週払か二週払だが、鉱山は人数が多いので煩雑に出金になる。それで、まとめて1月払で雇っている。)として、鉱夫を使う。給金を受け取った後、鉱夫が町に戻れば再雇用はしない。順次、奴隷と置き換えていく。


 とまあ、こんな予定だろう。奴隷が必要になるのは、9日+30日から拉致監禁①、移動①、鉱山教育②を引いた35日後、誤差を見て32日後だろう。」

 「それで間違いないかと。」(トード)


 「で、ここから肝心の作戦会議になる。エイミの案を取ったとして、悪者を懲らしめていたら町中の悪者がいなくなりそうだ。」

 「それでも、頑張ります。」(エイミ)

 「そうなる前に、役人に捕まるだろうがな。」

 「どうしてですか?」(エイミ)

 「大人しく仲間がやられるのを見ていないだろう、役人がでっち上げた証拠で牢に入れられるだろうな。」

 「そんな、じゃどうすんですか?」(エイミ)


 「領主様に直接お話するのは、どうですか?」(トード)

 「それは、大博打だな。その賭けの勝算は?」(ジャック)

 「夫人を味方にすると言うのは?」(トード)

 「噂の夫人か、悪くはないが。」

 「教会の炊き出しに、よくおいでになります。その時に話せますが。」(トード)

 「腹を読むのに2~3回話せればいい。黒ければ、逃げるだけだが・・さすがに屋敷から逃げるのは至難の業だ。会うのは、町の中。そして昼。これが条件だ。お前が夫人を信用しているのだろう、あとは任せる。」

 「わかりました。では、これから手紙を書いて夫人に会いに行ってきます。夕方、私の通う教会で炊き出しがあります。」(トード)


 「エイミとダイ。お前達に装備一式を買ってやる。武具屋にいくぞ。」

 「「ありがとうございます。」」

 「その後、特訓だ。あと32日しかない。」

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