ー参の談ー触れられない隣の空間
私は概念の定義、つまり今回ので言えば地獄とはこういう場所でありこうであると言った感じの皆さんが思っていることや調べたら出てくるような定義。それを私は完全に無視などはしませんが私たちが今生きていて認識しているものとは別のものを書くつもりでいるので実際と同じ部分もあれば違う部分もあるので訳が分からなくなるかもしれませんがご了承いただければ幸いです。
地獄、それは現実世界においてあると言う者もいればないと言う者もいる。そんな曖昧なモノ
地獄は悪人の魂が行き着く先であり悪人が罰を受ける場所である
とは言うものの影遠の里の地獄は赤いゴツゴツとした岩が無数に転がっており地面も赤、空は真っ黒でとても生き物がすめるような場所ではない、そんな地獄にも町や村、赤黒い木の林などもある。そんな中に一際目立つ大きな赤い屋敷がありそこが三一納の今回の目的の場所、三一納と同じで影遠の里を創った者が住む場所
この世界では地獄や天国といったように複数の空間がありそこで各々暮らしているが三一納が暮らしている場が一番大きくそして集まる場である
地獄や天国とは繋がっているとは言えずけれども行き来ができる程度には繋がっており、その出入りの方法はーーーー
「…ん、そういえば【影華の意思】に触れられないから今は無理じゃ…」
そう妖精や幽霊、精霊などの種族以外の者は影華の意思の能力でしか世界を渡ることはほぼ不可能で時々起こる希渦(よくは分かっていないが空や地面などのどこかにできる奇妙な渦)でランダムで転移するのが転移手段。例外は固有札だが
「…そんな都合よく固有札を持ってるやつはいないだろうし。しょうがないマリィに頼もう」
妖精や幽霊は神出鬼没どこにでもいるしすぐにどこかへ行ってしまう存在。妖精になぜ世界を渡れるのか聞いても行きたいと思ったら行けるとしか言わない、ただ必ず渡れる訳でもないので何か条件があるのだろうが分からない。精霊も幽霊も同じくなぜか渡れるらしい、ただ目の前の木の後ろに行きたいと思っても無理らしく本当に世界を渡れるだけで1m先に転移なんてことはできないらしい
そんな気分屋な妖精の1人を見つけるのは至難なのだが
「みいなー!何あれー、何かするの?」
少しだけこたつで温もっているとマリィがはしゃぎながら飛んできた
マリィはなにかとあるとすぐに三一納のところに来るのでこれだけのことが起きれば飛んでくるのはすぐに分かった
「あれはねバカが問題起こしたのよ、だから地獄に行ってちび門番にでも伝えといてキュラミスの監視をよろしくって」
「ん?まぁよく分かんないけど、ちび門番にキュラミスを監視してって言えばいいの?」
「そうよ」
マリィは本当によくは分かっていなさそうでそれでも「分かった!」と言いすぐに目の前から消えた
「はぁ、妖精にとっては特に気にしないことなの…」
三一納はいつものようにこたつに入り“その時まで”読書で時間を潰すことにした