-参の談-偽と遊の満ちる心
設定的に書き忘れていた部分があったので前話を修正します。
三吉は先ずは焼き鳥だと昨日と同じ場所へ行く。すると昨日と同じく“焼き鳥の屋台”があった
「リン、ぼんじり二本とハツ二本じゃ!」
「あ、はーいさよさん」
三吉が頼むとすぐに焼き上がり渡された
「またお願いしますね。さよさん、もみじさん」
「もちろんじゃ」
「ではまた」
そう言ってまた昨日と同じく食べながら歩いているとかき氷が見えた
「次はあれにするぞ」とかき氷の屋台を探し始めた
そのころ村の入り口で三一納とネティーショは意味もなく歩いていた。その時後ろから男に声をかけられた
「いつまでここに居る気かな。三一納さん」
その男は髪は青く目は赤く、そして真っ赤な一見騎士に見える装束、頭には金色のものすごく小さな冠をのせている。手には赤い模様のある青い本を持っている
含みのある言い方に少しイラつき強くあたる
「…何よ文句あるなら」
「まあまあ、今はそんなことしてる場合じゃないんだから」
イラつかせたのは誰よと理不尽なことを思いながら黙る。
「それで何かあったんですか」
「あらあら?精霊も気づいてない、これは意外と事態は深刻かもね」
顎に手を当てながらそう言う男に怒りそうになるが何かがあるらしいので聞くことにする
「実はね、あの幻妖が固有札を使っててね祭りを繰り返してるみたいなんだよね」
「……そう、つまりお仕置きすればいいのね」
「そこまで言ってないんだけどね。まあそういうこと」
そこまで言うと男は村から出て行った。三一納はため息を吐き動くことを決めた
かき氷の屋台を見つけ近づきかき氷を頼もうとしたところで三吉の動きが止まった
「なんでおぬしがおるんじゃ!」
「あら、鬼様なんでと言われましても私がお渡ししてるんですから」
「あ、鬼洗さん昨日ぶりですね」
そうかき氷を作っていたのは鬼洗だったのだ
三吉はいやいやながらもイチゴののったかき氷を頼む
それからすぐ鬼洗が屋台をたたみ「ここで待っててね」と言われ待つことに
かき氷を食べ終わるころに屋台を片付け終わったようで話を聞くことに
「実はね、幻妖様が来ていてね」
「幻妖がか」
幻妖はとにかく楽しいことが好きで楽しいことと嫌なことの境界があいまいでそれが今回問題だという
「昨日もかき氷を作ろうと思って早く来たんだけど幻妖様に会ってね、何か楽しそうに笑ってたから知ってる人には気を付けるように言おうと思ってたんだけど昨日鬼様に言えなくて」
「いや、おぬしの行動がおかしいんじゃ…まあ情報ありがとうな」
「どういたしまして。なにが起こるか分からないから気を付けてね」
「ふん、そう簡単に引っ掛かりはせんのじゃ」
そこで話を終わり気を付けるといってもすることはないので変わらず歩くだけ
しばらくすると“黒い服を着た黒髪の人形”を抱えたリンゼットを見つける
「おお、リン。」
「あ、三吉さん」
「さっきぶりじゃの」
「え?私今さっき起きたばっかりで三吉さんたちと会ってませんよ?」
「なんじゃと!」
ここで三吉は違和感を感じた、この人形をさっきは見ていなかったはずなのだ
「…ということは?さっき会ったリンが偽物?」
そうつぶやいた瞬間さっきリンと会った場所から大きな音が聞こえた
その音を聞いた瞬間三吉と紅葉は走っていた
一人置いてかれたリンゼットはため息を吐きながらも近道を使い追いつけるように走る
先ほどまで焼き鳥の屋台があった場所に近づくと屋台であったであろうものが潰れていたそれを挟むように手前に三一納とネティーショ、奥にリンゼットに思える者が膝をついていた