スイッタ 第1話
ギリギリ間に合いました!!!
真っ黒いところで、懸命に逃げ回るちっぽけな存在と、それを弄ぶように優雅に追う巨大な存在。
巨大な怪物は口を開けて、小さな獲物を飲み込もうとする。
されど被食者もバカではない、毎回ギリギリのところで辛うじて捕食者の口から逃げる。
矮小な存在の仲間が次々と飲み込まれる。ついに、小さき存在は自分をこの絶体絶命の危機に追い込んだ張本神のギャグ神を呪い始めた。
その時だった。自分の仲間のほとんどを飲み込んだ災害は腹を満たしたのか、その場を去った。
心身ともに疲れ切った弱者はその場に倒れて、さっきの呪詛の言葉が足りなかったのか更に呪い続けた。
『念話』
▶︎ワーヒド
▶︎イトネン
▶︎タラータ
▶︎アルバァ
▶︎ハムサ
▶︎ギャグ神(堕落至高神)→クソ野郎(堕落至高神)
クソ野郎(堕落至高神)を選択する。
ピロリン~ ピロリン~ ピロリン~
「はい、セイネンです~。」
「おいギャグ神!なんで序盤からいきなり死にかけるんだよ!!!ふざけんてんのかコラァァ!!!」
「ああ………耳が痛くなるので大きな声はやめてください。何が起きたのですか………あっ、なるほど、すいません歴史記録を確認しました。大変でしたね。」
「『大変でしたでしたね。』じゃねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!お前は神だろうがぁぁぁぁぁ!!!!絶対なんとかできただろう!!???」
「まぁ、確かになんとかできますけど、それはあなたの一挙一動を監視することを意味しますが、よろしいですか?」
「よろしくありません。すみません、生死を彷徨ったばかりで動転していました。先程の僕を監視する話は全てなしにしてください。」
「はぁ…………分かりました。でも、安心してください。死んだとしても対処法はいくつかありますので大丈夫ですよ。」
「その対処法が信用ならないのですが、ギャグ神様に言っても無駄そうですので諦めます。それより状況の説明をお願いします。」
「はい、え~と………アウタナクという国のパルン湖にいますね。
ミジンコのほとんどは湖と川などの淡水域に棲息していますし、よかったですね。もし万が一にも海のミジンコになったらもっと大変ですよ。」
「それは良いこと何ですか?まぁ、どうでもいいですけど、今の僕にどうしろというのですか?僕が倒せる存在なんて本当にいるのですか?
誰も倒せないならレベルアップできないので一生ミジンコのままで生きなければなりませんよ。そんなの御免被ります。」
「ですよね、でも安心してください。この為に秘策を用意してきました。」
「あなたのその『安心してください。』が何より安心できません。その事実にお気付きですか?」
「まぁまぁ、そんなつれないこと言わないでください。それに、どうせこのままじゃどうしようもないじゃないですか?ここは私の話を信じましょう。」
「本当に大丈夫ですよね。泥舟に乗った気でいますよ。」
「できれば大船に乗った気でいてほしいのですが…………私って一応神ですよね、一応至高位に君臨する神の長でしたよね、最近は誰も私を敬ってくれない気がします。
エイ君からは便利屋扱い、ミュウ様からは最近冷たい、創世主様は面倒い話を持ってきますし、誰も私なんか………」
「ああもう、またうだうだモードに入った。そのキャラは三兄にしか許されていませんよ。キャラ被りするのでギャグ神様、死ぬか又は死ぬかを選んでください。」
「どっちを選んでも一緒ですよ!もういいです!勝手に話を進めます!
あなたたち6兄弟の中で僕の癒しはハムサさんにしかいませんね。イトネンさんの結構私の話を聞いてくれますが、実は物凄く腹黒いの分かってますので。」
「僕の前で僕の兄弟の悪口を言うのは得策とは言えませんよ。チクりましょうか?」
「それはやめていただ…………ってまた話を逸らされたんですけど!
はいはいはい!実に弱いあなたに素敵なプレゼントをお贈りします!『収容魔法』の中に転送してこきましたので、ご確認ください!
それじゃ、さよなら!またいつか話しましょう!」
そう言って、ギャグ神は超早口で話を終わらせる。そして乱暴に回線をぶっこ抜いた。
全く、失礼な神です。
さてはて、ギャグ神とはいえ、最強の神の一柱でもあるのですから結構なものと期待してもバチは当たらないだろう
寧ろ、これでもしギャグ神がマジでつまらないものを渡してきたら、ブン殴らないほうが失礼にあたるだろう。
その時は礼儀を尽くして、力一杯で顔面目掛けて拳を振り飾ろう。
ミジンコの奮闘を期待してください。
ミジンコ程度の期待でも構いませんよ。もちろん、うちのスイッタさんレベルのミジンコサイズで。




