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神の真意

さて、神(笑)は一体は何をするつもりなのか。

どうぞご覧ください。

「確かに、ただあなたの小説を読みたいだけなら、この世界に留まらせて、小説を書かせた方が良いでしょう。辻褄を合わせるくらい、私にとって他愛もないことです。

 私があなたを蘇らせたのは、あなたのその発想力ですよ。」

 満は少し苦笑いして語り出した。

「私は確かに強い、世界を好きなようにいじり、創り変えることができる。精神、思考そのものを改変することもできる。

 現に、あなたは初めて私を満と呼んでくれた。呼んだ時に何か違和感はありました?」


「いえ、ありません。でも、あんまり思考に干渉しないのではなかったんですか?」

 言われるまで何の違和感も感じなかった。今思い返すと思わず背筋が冷え、ゾッとする。初めて神の力というものを感じた。抵抗が成功するかどうこうの話ではなく、抵抗しようとまず思わない。

 我に返って、視界を戻す。しばらく見つめる。

 う〜ん、恐怖感と畏敬感が一瞬で消え、馬鹿らしくなった。誰がとは考えない。


「ちょっと、恐怖感が消えるのはありがたいのですが、なんで畏敬感まで消えるのですか!

 あと、誰が馬鹿らしくなったんですか?恐怖感ですよね、そうですよね!そうだと言ってくれないと泣きますよ。って、今、泣けって思いましたね。わかるんですからね!どうしてこんな悲しいことまで分からなきゃいけないんですか。

 せっかくシリアスになったのにギャグにしてどうするんですか?

 そしてその目をやめてください、はぁ〜、ちょっと前にもこれが起きた気がします。なんでしょうこの既視感は。」

 青年は長々とため息を吐いた。


「話を戻しますよ。の前に、今日から名前を変えますね。マイネームイズ セイネン ・ カワウチ。これなら大丈夫でしょ。」

 青年の粘り強さには感服した、本当は呼び名を変えまくってイタチごっこという手段もあったが、今それをするのはよそう。


「今さらっととんでもないことを感じ取りましたが。あと、今ということは後々する予定でもあるんですか?

 怖いので答えないでください、そして考えないでください。」

 そこまで言うなら考えないでおこう。

「今度こそ話を戻しますよ。私の強さについてはわかりましたね。

 でも、私は全知全能ではありません。できないことは数え切れないほどあります。

 私を含め、ほとんどの神は自分の創った世界について愛着があり、発展してほしい、強くなってほしい、幸せでいてほしいと願うものです。

 古来より神々は自分の民にいろんなものを与えてきました。成功例もあれば、目を背くようなことも起きました。

 あなたも知っている方を挙げますと、パンドラさんですね。神が与えたものにより、ユーラシア大陸の西側は滅びかけました。

 私はそんなことを自分の世界で起きてほしくありません。」


「だから、僕という人の手で世界に干渉するのですか?僕はあなたから力を貰っています、それによって世界に悪影響を与える可能性もありますよね。」

 それではそのパンドラさんの時の状況と変わらない。


「それに関してはご心配なく、私が直接手出しするよりかはマシですから。それに、何かあれば最悪歴史をいじりますので。これぞご都合主義。」

 青年はドヤ顔をキメた。

「私が創った世界は百を超えます。でもあなたが世界を選ぶ時、十数個しかありませんでしたね。それらは全て発展が滞ってる世界なんですよ。

 戦争は発明の父というじゃありませんか、私が選ばせた世界は平和ボケしすぎてるか、戦火が激しすぎて却って発展ができてない世界です。

 これまでにない要素が世界にどういう影響を与え、どのように発展させるか楽しみです。

 といっても、あなたがこれを気にする必要はありませんよ。気がむくままにやっちゃってください。救世主になるのもよし、王様になるのもよし、大量殺戮も別に構いません。」


「世界を発展させたいのなら、大量殺戮はダメなんじゃないでしょうか。」

 そんなことをしたら、却って世界の発展を阻むことになりそうな気がする。


「誰が殺されることにより生まれるものはたくさんあります、地球の歴史を顧みてもその例は枚挙に暇がありません。一つの種を絶滅させるのはさすがに良くないけど、止めたりはしません。

 そこはあなたのその時の判断に任せます。」


 確かに青年のいったことにはある程度同感することができる。


「質問は以上ですか?なければ異世界に行く準備をしますね。」

 そういって、青年は画面をポチポチと押し、神々しい扉が現れる。なんとも厨二病を発作させたい作りだった。青年のセンスは神ってた。


「うまいこと言ったつもりですか。」

 青年は中々鋭いツッコミを入れる。


「異世界に着いたらステータスを確認してくださいね。

 私はただあなたにスキルを与えただけで、ステータスのほかのオプションは一切手を入れてません。

 あっ、ついでに『念話Lv.MAX』もあげますね。何かあれば私に言ってくださいね。自分の努力も大事ですが、誰かに頼ることも大切です。

 あと、その世界の神にデカイ顔して良いのですよ。みんな私のしもべですから。こき使っても構いません。

 それではお楽しみください。」

 青年はまるで遠足に行く子どもを心配する母親のような感じだった。僕はそれに応えて、笑顔で門をくぐった。

最後にギャグ神様が意外とオカンキャラだったことがわかりましたねww。

包丁を持った至高神様

「鈴木さんどこですか〜〜?出てきてくださ〜〜い。

いっぱつで逝かせてあげますから。」

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