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青春MEMORIES  作者: 紫紀
18/44

第18話 大嫌い

好きな人に告白した。振られた最悪


教室に戻り鞄を持ち、涙を流しながら走って帰る。


下を向きながら走っていたためドンッと人とぶつかってしまった。


「す、すいません」


「おっ、なに泣いてんの」


「げっ、乙丸(おとまる)


見上げればニヤリと悪い顔で笑っている同じクラスの乙丸(おとまる)辰也(たつや)がいた。


「げっ、ってなんだよ。宍倉(ししくら)


宍倉は乙丸のことが好きではなかった。むしろ嫌いだ。お調子者でよく人をからかっている。


「もしかして、告白して玉砕って感じ」


「帰る」


こうやって人の痛いところをつくところが大嫌い。


今日は最悪だ。振られた上に乙丸に会ってからかわれて、ほんとうに最悪だ。

そう思いながら廊下を走る。


「走ると危ないよ~、段差に……あちゃ~」


乙丸が言い終わる前に見事に宍倉は段差に躓き転んだ。


「うっ、ほんと最悪」


無様に転んだ姿を乙丸に見られた、嫌いな奴に見られた。最悪

もう顔がぐしゃぐしゃだ。ほんとうに最悪だ。


「大丈夫?はい」


乙丸は宍倉に近づき手を差し伸べた。


「自分で立てるし」


そう言いゆっくり立ち上がる。


「すごいブサイクな顔してるね」


「知ってる……」


涙と鼻水が溢れて顔がぐしゃぐしゃなことぐらい知ってる。


「でも俺、ブサイクな宍倉さんも好きだよ」


「はっ?」


「告白失敗して俺嬉しかったんだよ。まぁ振られることは予想してたけど」


意味わかんない、人が告白して玉砕した後に告白してくるとか意味わかんない。


「まぁパンツの柄がパンダさんだったのはダサいなって思ったけど、そこも好きだよ」


「……、大っ嫌い」


教科書が入った鞄を思いっきり振り乙丸の顔にヒットした。そして足早に宍倉は去って行った。


「イタタタタ、今のはちょっと痛かったなぁ」


と頬を撫でながら宍倉の後ろ姿を見ながら呟いた。


こんにちは紫紀です。

第18話『大嫌い』の閲覧ありがとうございます。今回のお話は乙丸くんと宍倉さんのお話でした。いかがでしたか?お楽しみ頂けたら幸いです。

それではこの辺で失礼しますsee you again.....

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