第15話 CD
「それじゃあ天神林気をつけてな」
「はい、先輩お疲れ様でした」
天神林日菜子は自転車に乗り、急いでショッピングモールに向かった。その理由は今日は好きなバンドのCDの発売日だからである。
ショッピングモールに着き、CDショップに向かう。そしてCDを見つけ手にとろうとする。
「あっ」
「えっ」
CDを取ろうとした途端、手が触れた。しかもその手の触れた人物は購買に案内してくれた先輩だった。
「あっ、どうぞ」
「いや、別に。」
「で、でも」
お互いに譲り合いをしていると、他の客が持って行ってしまった。
「あっ」
日菜子は客が最後の1枚を持って行ったことに落ち込んでいると、日菜子の腕を鵜飼が引っ張った。
「えっ……」
「もう1件、CDショップ知ってるから。そっち行く」
「は、はい」
パァァァと日菜子の顔が明るくなった。
ショッピングモールから少し離れたところにある。小さなCDショップ、そこで2人はゲットした。
CDショップを出る。
「あ、あのありがとうございます。先輩。先輩には助けてもらってばっかりで……」
「このくらい当たり前だ。あと俺、鵜飼竜二」
「はい、鵜飼先輩」
「遅いから気をつけて帰れよ」
そう言うと日菜子は笑顔で返事をした。日菜子が自転車で帰って行く姿を鵜飼は見送った。
そして内心では天神林日菜子と話せたことに舞い上がっていたのであった。
こんばんは紫紀です。
今回のお話は鵜飼くんと天神林さんのお話でした。いかがだったでしょうか?
楽しんでいただけたら幸いです。
それではsee you again.....