第11話 言い合い
「まじすごくない?」
「うんうん」
朝から雑誌を広げ盛り上がる女子達。
「うるせぇ、芦屋。元々猿見てぇなのにさらに猿化するつもりかよ」
「はぁぁぁ?チビな磯島に言われたくねーし」
うるさいと言ったのは磯島響、チビと言い返したのは芦屋舞だ。
「ほかの女子はまだマシだけどよぉ、お前の猿声はだめだ。まじ黙れ」
「はぁ?あたしのどこが猿だって目が腐ってんじゃない?ここには、か弱い乙女しかいないってば」
「どこが、か弱い乙女だよ。デケェ声でゲラゲラ笑う女のどこが、か弱い乙女だよ」
お互い一歩も引かない言い合い。しかしC組にとって、これは日常だった。むしろ何かしらの言い合いがない日の方がないといっていいくらい日常的なのだ。
「磯島もたいがいうるさい。周りへの迷惑を考えたことないのかよ。中身がスッカラカンなのは知ってるけど、頭までスッカラカンなわけ」
「そのままお前に返してやるよ。猿女」
「あんたにもね、ほんとに目障りだっての」
「それはこっちのセリフだっての。猿女」
どんどんヒートアップしていく、このまま更に過激な言葉が飛び交う。
「貧乳くそ女」
「どスケベ」
もはや朝から聞きたくないようなおぞましい言葉の数々が飛び出す。
その時、HRの合図の鐘が鳴り先生が入って来るが2人は気づかない。
「お前なんて██で██だ」
「あんたも██で██なんでしょうが」
もはや放送禁止用語の連発である。
「おーい、芦屋、磯島。HR始まってんぞ。あと朝から放送禁止用語の連発は周りが不快になるからやめろよ。ってことで後で職員室から教室に荷物運んでくるように」
とさらりと注意をし物事を頼む。
「「こいつが」」
互いに指を差し合う。そしてまた
「「ふざけんな」」
と声が重なった。
仲がいいのか悪いのか、だがわりと息は合う2人だった。
こんばんは紫紀です。
すいません、あとがきの書き忘れと誤字脱字があったので訂正しました。
あとがきって書いた方がいいんですかね?11話まで書いといて、今更ですが。
それでは閲覧頂きありがとうございます。
see you again