自殺戦争
この戦争にはルールがある。
一つ目は先に全国民が自殺したほうの勝利。二つ目は国民の中に一人でも自殺以外で死んだ、または生きてたものが居る場合勝利は認められない。自殺以外で死んでしまったものは30分以内に住民票から消してしまえばセーフ、再び勝利国候補となる。
その二つのルールでこの戦争はなりたっている……
この物語はそのルールに乗っ取り戦争を行っている3つの国、ハジメ連邦、ニノ国、ミツメ合衆国の物語。
─ハジメ連邦─
「皆の衆、集まってくれてありがとう。今日から戦争が始まる。じゃからな、おぬしたちに自殺していただきたい」
連邦の長が広場に国民を集め、そういった。
「国のために自殺なんてできるか!」「自殺するくらいなら戦争に負けたほうがいいわ!」「お国のためなんて時代は終わったのよ!」
国民は長に向かってさけんでいる。
「そうか、では仕方がない。一時退散じゃ」
長はあっさりとそう言った。その言葉を聞き、国民達は広場から離れ、家へと帰っていった。
─ニノ国─
「我らに残された術は一つ、国民が自殺することではない、他国の者を殺害することだ。殺害した後すぐに他国の役所を襲撃し、住民票を書き換えることをできなくすればよい! そうすれば他国は戦争に参加することが不可能になる! 出撃するものはあらかじめ住民票から消しておく、この戦争が終わった時に再び住民票に登録してやろう」
「うおおおおッ!」「さすがです大臣! 自殺するのがすべてではないということですね!」「そこにしびれるあこがれるゥ!」
歓声が沸き起こる。
そしてニノ国は出撃するものを住民票から消し、ハジメ連邦へと向かっていった。
─ミツメ合衆国─
「私たちはただ何も行動をしなければいいのです。そうすれば他の二つの国が勝手に死んでいってくれます。戦争に負けたとしても国民の居なくなった国を襲撃するなんて簡単な事。今はただ待って居ればいいのです」
戦争の勝利国はニノ国であった。
それから2年、この星を統一したのはミツメ合衆国だった。
これで連載、または長編が書けたらいいと思ってます。