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聖夜叙情

作者: 祁答院 刻

ぽつぽつとあかりが灯り

にぎにぎとひとが出歩く

冷泉はふつふつと煮えて

氷山はちらちら発光する


赤いヴェールがかかる

緑のヴェールがかかる

よろこびはねじれ混沌して

わたしはつねにアルトの脈搏


パイプオルガンはおごそかに

民家のあかりもおごそかに

オルゴールをゆめうつつきいて

底抜けにあかるい きょうという夜


わたしは ほろ苦いチョコレートをひとくち

あなたは 夏の歌をうたって

かじかんだ手でろうそくを握る


ろうそくは紅くあかく熱く

芯から熱情をもち


ゆるりと流れ出たろうは

エデンを哀しくにおわせて


ほのおは指に微風をおくり

数々のないしょごとを神聖にてらしだす


そうしてわたしたちは 何かに急かされ


そうしてわたしたちは 何かに気がはやり


いきぐるしく足掻いて


意識のきえたさわやかな祭典をみるのだ


ぽつぽつとあかりが灯り

にぎにぎとひとが出歩く

冷泉はふつふつと煮えて

氷山はちらちら発光する


メリー・クリスマス

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