8
でも、そう言われてみれば………あれ?
なんで小崎くんは、私がチョコ好きって知ってたんだろう?
ケーキも2個入ってるけど、両方チョコケーキだし。
普通、好みがわからないなら、イチゴショートとか買わないかな…それか2種類買うとか。
なんでチョコケーキ2個なんだろう???
やっぱり、私がチョコ好きなの知ってたってこと、かな?
ためしにお姉ちゃんに聞いてみる。
「ねぇ、お姉ちゃん。このケーキなんだけど、なんでチョコケーキが2個も入ってるんだと思う?」
「は?あんたがチョコ好きって知ってたからじゃないの?」
「う~ん…なんで知ってるの?」
「学校で、よくチョコ食べてるとこを見られてたとか?」
「そんなに食べてないもん!」
「じゃあ、あの子がチョコ好きで、一緒に食べようと思って買ってきた…ってことはないだろうし…。やっぱ、あんたに脈ありで、チョコ好きなこともリサーチしてたのかもよ?イヒヒ。」
「いや。それはないでしょ。」
といいつつ、ちょっと赤くなる。
…どうなのかなぁ?
小崎くんとはほとんど話したこともないし…
(ていうか、クラスの男子とはほとんど話さないんだけどさ。自分から話しかけるの苦手だし…)
「まあ、たまたま店にチョコケーキしかなかっただけかもしれないけどね」
「あ、そうか。そういうこともあるよね」
あはは。なんか悩んでバカみたい。
気をとりなおして、再び大好きなチョコケーキを食べることに専念する。
そして、2個目にフォークを伸ばしたところで、お姉ちゃんのあきれたような目。
「そんな大きいの2個も食べるの?ぶたるよ?」
「だ~っておいしいんだもん♪2個くらい全然余裕だよ~。ぶたるっていうな!あ、お姉ちゃんも食べたい?」
「今、ダイエット中だから。」
そういえば、私も、最近ちょっとぽっちゃりしてきたかも…。
チョコ食べ過ぎかなぁ…。
そう思いながらも、二人でとりとめのない会話をしながら、結局一人で2個とも完食しちゃった。
「は~おいしかった♪満足♪♪」
気分もよくなってきたし、もう風邪も大丈夫だよね。
明日学校行ったら、小崎くんにお礼言わなくちゃ!