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chocolate time  作者: さや


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帰り道であれだけ泣いたのに、まだ涙は後から後から溢れてくる。

家に帰った私は、自分の部屋で毛布にくるまって思いっきり泣いた。


そのまま眠ってしまって、目を覚ました時には夜になっていた。


リビングからお姉ちゃんが私を呼んでいる声がする。

もう夕ご飯の時間みたい。


まぶたが腫れてピンク色になってるけど仕方ない。

私はとりあえず顔を洗ってから、リビングに顔を出した。


お姉ちゃんは私の顔を見るなりギョッとして、心配そうにどうしたのと訊いてきた。


自分でいくら考えても訳がわからなくて、小崎くんとのことを全部お姉ちゃんに話すことにした。

細かいところは省きつつ、しゃくりあげながら話す私の背中を、お姉ちゃんは時々相槌をうちながら優しくさすってくれた。


ようやく全部話し終えると、お姉ちゃんはあごに手を当ててなにか考えていた。


「その小崎くんは、真面目な子なんだよね?ふざけて手紙を返したりするようなバカな子ではない…と。まあ、あんたが好きになる子だもん。真面目なのは間違いないわね。」


「うん…」


「う~ん…。その手紙本当に彼に渡したの?」


「ちゃんと上靴の上に置いたよ。名前も確かめたし。」


「でも、手紙が風とかで落ちたりして、読んでないってことはない?」


「今日の小崎くん、いつもと違ったもん。なんかそっけないっていうか…一度も話しかけてこなかったし。手紙を読んだのは、たぶん間違いないと思う。」


「読んでもそっけない態度で、手紙を返した…か。ふむ。あんた、その手紙ちょっと見せてごらん。」


「え~!やだよ。」


「いいから。早くもっておいで。」


うむを言わせぬお姉ちゃんの迫力に、私は恥ずかしいのをこらえて仕方なく手紙を見せた。


「どれ。…シンプルな文章だね~。」


馬鹿にされて、言い返す。


「いいでしょ!いろいろ考えて、こうなったの!」


「いいけどさ。あんた、これ宛名がないよ。」


「え?」


本当だ。

宛名、書き忘れてた…。


「おばか…。」


お姉ちゃんが呆れた顔で言う。


本当、私のバカ…。


もしかして、小崎くん、この手紙が自分宛ての手紙ってわかってない?

私が誰か別の人に書いた手紙だと思ったのかな?


だとしたら、私、すっごいバカだ…。

一人で嫌われたとか勘違いして泣いて……。


でも、どうしよう。

小崎くん、誤解してるのかな?

違うのに…。

どうにかして、誤解を解かなくちゃ……。


どうしたらいいのかな…。

私は一生懸命考えた。

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