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起き上がった私は、恥ずかしくて耳まで真っ赤にして下を向いていた。
どんな顔で彼と顔を合わせたらいいのかな……。
うぅ。
恥ずかしい…。
それでも、勇気をだしてそっと彼を見る。
彼は………眠っていた。
すやすやと寝息をたてて、気持ちよさそうに。
緊張が解け、一気に力が抜ける。
私の内心は、かなり複雑だった。
ほっとしたような、残念なような…。
………って、残念って…。
一人赤面する。
……だけど、さっきの小崎くん、いつもより強引だったな…。
熱のせいかな?
それとも、寝ぼけてた?
私はどうして嫌がらなかったんだろう…。
答えは、出ている気がした。
あんな風に抱きしめられても、全然嫌じゃなかったし。
むしろ、もっとずっとこうしていたいと思ったし…。
私は、たぶん………小崎くんのことが……
好き………なのかな。
自分の気持ちを確認したら、胸の奥がせつなく疼いた。
目の前の彼を見つめる。
「……好き…」
自然と、つぶやいていた。
「う………」
ふいに、小崎くんが寝返りを打って、私はぱっと口をおさえた。
今の、聞かれてないよね?
真っ赤になって小崎くんをじっと見るけれど、よく眠ってるみたい。
でも、ここにいたら、小崎くんが起きちゃうかも。
今顔を合わせるのは、ちょっと恥ずかしい…。
私は乱れた髪を整えて、そっと保健室を出た。
胸のドキドキは、まだしばらく収まりそうもなかった。




