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小崎くん、大丈夫かなぁ…。
朝のにぎやかな教室、私は自分の席について、入り口の扉を見つめながら昨日のことを考えていた。
昨日は小崎くんの傘で一緒に帰ったんだ…。
思い出すと、頬が赤くなる。
寒かったから助かったけど、わざわざ家まで送ってくれるなんて…。
やさしいんだな…。
彼と二人で並んで歩いた道はとても静かで…二人ともなにも話さなかったけど、居心地がよくて、やさしい時間だったなぁ…。
彼のこと、別に好きとかではないはずなのに、一緒にいると落ち着くというか…楽しい…。
男の子と話すのが苦手な私が、もっと話しがしたいと思ってるなんて。
不思議…。
この前まで全く意識もしてなかったのに、今はなんだか彼のことが気になってる。
なんでだろ…。
かわいいって言われたから?
好きって言われたから?
それとも彼のやさしさを知ったから?
昼休みにあんなことがあったのに、まだ私を気遣ってくれて、傘をさしだしてくれた…。
彼のやさしさに、あの時胸がキュンとなった。
そういえば、小崎くんの肩びっしょり濡れてた。
きっと、私が濡れないように気遣ってくれたんだよね。
思い出すと心がほわんと温かくなって、そわそわと落ち着かない気分になる。
小崎くんのおかげで、私は風邪を引かないですんだけど、彼は大丈夫だったのかな…。
もうすぐHRが始まるのに、まだこない。
本当に大丈夫かなぁ…。
私はなかなか現れない彼のことが気になって、さっきからずっと、入り口のドアを見つめていた。




