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chocolate time  作者: さや


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加藤が自分の席に帰って行った後、僕は背もたれに体を預けて、大きなため息をはいた。


なんだか、えらいことになってきた…。

今日、告白するのか?

うっわ!マジで???


なんだか加藤にうまく乗せられてしまった気がする。

とはいえ、自分で水野さんに告ると決めたんだ。やるしかない。


それに、加藤がふざけて僕の気持ちを水野さんに伝えないとも限らないし。

いくらなんでも、本人に言うなんてことはしないと思うが…、あいつならやりかねない。

生まれて初めて女子を好きになったんだ。

どうせなら自分で告りたい。

それに他のやつに彼女をとられるのも嫌だ。


僕は彼女の背中を斜め後ろの席から盗み見ながら、告白する自分をシミュレーションしてみた。

う~ん、どうやって告ろう…。


考え込んでいるうちに、担任が教室に入ってきて朝のHRが始まった。

当然のことながら、僕の頭には担任の言葉は何一つ入ってこなかったけれど。


HR中あれこれ考えたが結局考えはまとまらず、増すのは焦りばかり。

あー、動悸がしてきた。

どっくん!どっくん!と、僕の心臓はうるさくなり続けて、集中を妨げる。


まずは、昼休みにどこか人の来ないところに呼び出して…ってどこに?美術室とか?

そこで、昨日のお礼を言って…その流れで、自然と好きだって言う……。


なんとかそれだけは決まった。

あとは、なるようになれだ。


そして、午前中の全ての授業をうわのそらのままで終え、やっと昼休みがやってきた。

早くこの状態から解放されたいような、まだ先延ばしにしたいような、複雑な気持ちを抱えたまま4時間目の終了を告げるチャイムが鳴り響く。



キーンコーンカーンコーン



あぁ…。いよいよだ。


今はなんにも食べる気になれない僕は、水野さんが友達と弁当を食べているのを見ながら最後の決心を固めていた。


そして昼休みが15分ほど過ぎた時、やっと水野さんが弁当を片づけ始める。

一人で廊下へ出ていくみたいだ。

やった!今しかない!


僕は急いで椅子から立ち上がる。

ふと、加藤がこっちをみているのに気付いた。

エールのつもりだろうか、親指を立てて笑っている。


僕は加藤にうなずき返して水野さんの後を追いかけた。

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