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chocolate time  作者: さや


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13

翌日、熱がさがった僕は、少し緊張しながら学校へ向かった。


げた箱で上靴に履き替える。

水野さんは………もうきてるみたいだ。

彼女の下駄箱に靴が入っていた。


教室に近づくにつれ、僕の緊張はだんだんひどくなってくる。


昨日の今日でどんな顔をして彼女に会えばいいのか…。

昨日の会話…水野さんは僕の気持ちに気付いただろうか。


考えながら歩いていると、あっという間に教室についた。


ドアに手をかけてできるだけいつものように自然に開く…つもりが、力が入りすぎたのか、ドアは大きな音を立てて元気よくガラッと開いてしまった。


みんなの視線がこっちに集まる。

水野さんも一瞬こっちを見た。

でも、すぐにぱっと目をそらされてしまった。


「小崎ー。熱はもう下がったのか。よかったなー。」


いつもつるんでいる加藤が話しかけてきた。


「おお。もう大丈夫。」


僕は加藤に返事をしながら自分の席に向かった。

水野さんの席の横を通る時ちらっと彼女を盗み見たが、水野さんは下を向いてノートに何か書いていて顔も見えなかった。


自分の椅子に座って荷物を直していると、加藤が僕の席にやってくる。


「昨日さぁ、水野さんがきたんだろ?」


「え?う、うん」


考えていた人の名前がいきなり出てきたので、思わずどもってしまった。

意外に鋭い加藤はそれだけで何か気付いたらしい。


「なんだよ?なにかあったのか?」


案の定、聞いてきた。


「いや、別に」


「・・・ふーん。水野さんかぁ。・・・いいんじゃない?」


こいつ、マジで鋭い!いきなり核心を突いてきた!


「なにが?」


僕はとぼけてごまかそうとしたが、加藤には通用しなかった。


「水野さ~ん。小崎が…」


ちょっと待て!!

いきなり何を言い出すんだ!?

僕は、あわてて加藤の口をふさいだ。

このままでは勝手に告白されかねない。


「待って!頼むから、変なことは言わないでくれ!!」


僕は仕方なくこの二日間のことを加藤に白状した。




「…………ふーん。

で?どうする訳?」


「どうするって…」


それを今、考えてるんだよ。


「今まで、女には全っ然興味なかったおまえに、17にしてや~っとできた好きなやつなんだから…告白しろよ」


「は?まだ、一昨日好きになったばっかりなんだけど…」


「こういうのは、好きになったばっかりとか、そんな時間とかなんとかは関係ねーの。早く言ったもん勝ちなの。ぼーっとしてたら、誰かが先に水野さんに告って、彼女取られちゃうかもよ?

水野さんってまじめだけど、けっこうかわいいし。いいのか?他のやつのもんになっても」


「そりゃ、良くないけど…」


今までに何人もの女子と付き合った経験のある加藤の言葉は、妙に説得力があった。

なんだか、だんだん、告白しようかという気になってきた。


「だろ?早くしないと、俺がとっちゃうかもよ?」


……………。

冗談だよな?

こいつ、今彼女いるし。

でも、危ね~。


「……わかった。ちゃんと告るよ」


「よし!じゃあ、後で結果聞かせろよ」


「は?今日?」


「だーかーらー、告るって決めたんなら早いほうがいいだろ。昨日の今日だ。ちょうどいいタイミングだろうが」


「お…おう。」


「がんばれよ。振られたら、やけ酒につきあってやるから(笑)」


「なんだよそれ(笑)」


こいつはこいつで、結構いいやつなんだよな~。

加藤なりの励ましの言葉(?)を受け取って、僕は玉砕覚悟で水野さんに告白することを決意した。

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