最強の万能剣士のおじさん、弟子に稽古を付ける
久しぶりに第四話を投稿致します。よろしくお願いいたします。
「師匠、おはようございます」
「ああ、おはよう」
マリナとの初めての朝の挨拶。清々しい朝、太陽の光がこちらに照ってきて少し暑い。
「ねえ師匠、稽古しよう」
「うん? それよりマリナはお腹空いていないか?」
「……お腹は空いてないけど」
「そっか。俺はマリナとの体調を見て稽古をしたい」
「師匠……優しいんだね」
「そんなことはない。これが普通だ」
「そう。気を使ってくれてありがとう。でも師匠、気を使わないで! 私、強くなってこの手で魔王を倒したい」
「マリナ……」
「お願いします、師匠! 稽古を付けて下さい!」
「分かった……じゃあ今すぐ始めよう」
必死で俺に頭を下げるマリナの姿を見て俺は稽古をすることを決めた。
でもちょっと問題がある。こんな狭い場所では出来ないな。もっと広い場所に行くか?
「マリナ、ここは狭くて特訓にならない。場所を変えよう」
「そうだね、師匠」
俺と彼女は歩いて移動すると、森の奥の広い場所に出た。
木刀を持ち彼女と構えで対面する。すると気になることがあった。構えだ。
基本的な構えが違う。つまりマリナは独断でやって来たと言うことか?
稽古よりも基本的な構えから教えてやる必用があるな。
「マリナ……申し訳ないが、基本的な構えから間違っている」
「構え?」
「そうだ、構えは剣術を使うのに重要な事だ。構えから崩れてしまうと剣術すら上手く使い熟せない」
「師匠、ごめんなさい」
「マリナ、謝らなくて良い。癖は今から直したら良いことだ。」
「うん、師匠。具体的に何処をどう直したら良いのか教えて」
「教えるからしっかり覚えるんだぞ、マリナ」
「はい」
ブン、ブン
俺は基本姿勢をマリナに教え込んだ。
たった一日だが、彼女は少し上達したような気がする。
「基本的な構えって難しいんだね」
「そうだな、しかし基本的な姿勢から構え、素振りが出来ないと上達しない」
今日はこれくらいにしておこう。稽古は毎日しないと意味がないしな。明日も引き続き姿勢と素振りを教えていこう。
初めて深夜に投稿致しました。また深夜投稿の評判がよろしければ投稿致しますのでよろしくお願いいたします。