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最強の万能剣士のおじさん、自身の剣がなくても魔族を圧倒

 俺とマリナは魔王城の情報収集に入り、聞き込みをしていたものの、村の人達はみんな魔王城は何処にあるのか全く知らないでいる。


 もし魔王城の情報が入らないのであれば、俺の感知能力(センサー)で居場所を特定するだけだ。


 一応、俺専用の技、【触覚能力(センサー)】を出してはいるが、今のところ、肝心の魔王城が何処にあるのか分からない。


 まっ俺は何でも出来る訳ではないからな。料理は出来ないし、裁縫等、女の子が出来そうなことは俺は出来ない。


 この前、魔王四天王との戦闘時、マリナに万能剣士だと言われたが、俺は周りからそう見えても、特別、万能剣士だと言われるかというと何かそうでもないような気がするが。


 まぁ良いか。万能剣士だろうと、なかろうと俺は俺の使命を果たせばいい。マリナの師匠として相応しいように彼女を一流の剣士にして、そして一緒に目的も達成出来るようにしておかないといけないな。


 聞き込みを終えると、周りの空は暗くなり、夜になろうとしている。何処か宿に泊まらないとな。さて、どうする?


 周りには宿は見当たらないし、泊まらせてくれるところを探さないと。野宿とかしていたら、多分、村の見張りの者に捕まるかも分からないし。


 俺とマリナは宿を泊まらせてくれるところを探すが、中々見つからない。何故なら勇者トム以外は泊まらせないとの一転張りだったからだ。


 これで泊まらせてくれるところは数件目、宿を探していると、見覚えのある女の子が出てきたのだ。この女の子は洞窟でメスのデスヴァングルに捕まっていた女の子だ。


「あれ? おじさんだ! 英雄のおじさん! それにマリナちゃん! どうしたの!?」


「あっ! メイちゃんだ! もしかしてここはメイちゃんの住んでいる宿!?」


「そうだよ」


「良かった。あのね、一泊でも良いから泊まらせて欲しいの」


「もしかして、おじさんにマリナちゃん、泊まらせてくれるところがなかったの?」


「うん。勇者トムって人じゃないと泊まらせられないって」


「そんなのおかしいよ。おじさんはこの村を救った英雄じゃない。泊まらせてくれるところがないなんて……でも良いよ、私の宿だったら」


「本当、良いの」


「もちろんよ! おじさんとマリナちゃんなら一泊でも二泊でも泊まっていってもいいから」


「ありがとう、メイちゃん」


「助かるな」


 二泊も泊まらせてくれるのか、ありがたい。鍛冶屋に預けている剣の強化に二日はかかるからちょうど良い。


 ちょっとばかり、この女の子の言葉に甘えるとしよう。


 そういうことで、俺とマリナは宿に泊まることが出来た。美味しい食事を提供させていただいた上に銭湯で入浴までさせて貰っている。


 非常に気持ち良かったのでまたこの宿の人達に何かあったら恩返したい気持ちだ。


 入浴の温度はちょうど38度。俺の体温ともあっている。マリナも入浴に入って気持ち良さそうにしているんだろうか? まっ分からないが。


 とにかく、俺の心は非常に満足していた。しかしその時!


 これは……魔族!


 またしてもこの村にやってきたのか!? 急がねば! すぐに銭湯の湯から上がった俺は急いで体を拭き、着替えようした。


「きゃあああああああああ!」


 悲鳴が上がる。あれはメイちゃんの悲鳴!?


 俺は素早い行動で着替えると、必殺技の一つ、【高速移動】で移動した。


 ダダダダダダタッ。

 俺は宿の中を素早く走る。周りの女将にぶつかりそうになってしまったので迷惑をかけてしまった。非常に申し訳ない気持ちになってしまう。


 俺が宿の玄関前まで来ると、メイちゃんが魔族に捕らわれている。魔族は一体、二体ではない。集団でこの街を攻めてきたようだ。


「助けて下さい! おじさん」


「その子を離せ」


「離せだと……そんな訳にはいかないな」


「そうか、ならば仕方がない」


俺は持っていた木刀を両手で持ち、構えた。


「ハハハハハッ。何だおっさん、刃先がない木刀なんかでこの俺達を倒すつもりか?」


「その通りだ」


「ほお~っ。ならばやって貰おうか?」


「その女の子を離さないならばこちらから行くぞ」


必殺【瞬殺斬り】

 スパアアアアアアン

 ブシュー

 奴の体を木刀が斬り刻み、貫通させた。


「ぐうわああああああ!」

 ドシーン!


 これでメイちゃんを捕らえていた魔族、一体は消滅した。


「きゃあああああああああ!」


落下しそうになっていたメイちゃんを抱えた俺。


「おじさん、ありがとう」


「気にすることはない」


 そう言って俺はメイちゃんを地面に下ろす。


 「メイちゃんは宿の中に隠れてるんだ。コイツらは俺一人で倒す」


 「おじさん、分かりました」


 「チッ! お前みたいなおっさん一人で何が出来る……」


 その刹那、俺は超必殺技【超十字(クロス)瞬殺斬り】をお見舞いした。


超十字(クロス)瞬殺斬り】

[十字に放たれる瞬間的超必殺技。どんな相手でも一撃で瞬殺出来る優れた俺、専用の必殺技。この技をくらって生きた者はいないとさえ言われている]


「ぐうわああああああ!」

スパアアアアアアン!!!

 集団で行動をしていた魔族達は殆ど滅んだ。残りは一体のみだ。


「お、お前、一体何者何だ!?」


「俺か? 別に何者何てことはない。単なる普通のおっさんだ」


「嘘だ、お前みたいなおっさん、いるわけがない!」


「聞こう、お前達は何のためにこの村を襲いに来た?」


「特に理由何てない。魔王様の指示があっただけで……俺達は分からない」


「そうか、ならばお前、魔王城の場所を俺に教えろ」


「ま、魔王城の居場所だと……。それは教えられない!?」


「何故だ?」


「教えたら、俺達が殺される!」


「どういうことだ、言わないとそれこそ俺はお前をどうするか分からないぞ」


「ちょっと待ってくれ、殺さないでくれ! 頼む!」


「殺されたくなければこの俺に魔王の居場所を教えるんだな」


「それは……出来ない。何故ならば俺達は魔王様に監視されているからだ」


「監視…だと?」


「とにかく俺達は居場所を言うことは出来ない。だからここは見逃して欲しい、頼む」


「ならば約束出来るか? もう街を襲わないと。今度こんな真似をしたら只じゃ済まないと思っておけ、良いな!」


「そうだけど、魔王様に逆らえないし…」


「ならば俺と魔王の指示、どちらに従う?」


「……」


「言えないのか? もし魔王の指示に従うと言うのなら俺はお前に容赦はしない」


「……わ、分かったよ。俺はもう人間を襲うのを止める。あんたのような恐ろしい人間には会いたくないからな」


 分かってくれるみたいだな。でも一刻も早く魔王を倒さないと、人々が危険にさらされてしまうな。


 俺の特殊能力で感知出来るが、今のところ、全く魔王城の居場所に関する情報は全くなし、それに感知すら出来ない。


 

俺の触覚能力(センサー)は一定の居場所なら感知出来るが、もしかしたら、一定の居場所ではなくて要塞のような城で動いているのかもしれない。


 それか触覚能力でも感知出来ない、特殊な城なのかは分からない。そうだとしてもいつかは魔王城のお城を見付けておく必要はありそうだ。


ここまで読んでいただいてありがとうございましたm(__)m。

また次のお話を投稿するのは書いてからになります。

ゆっくり投稿致しますのでよろしくお願いいたしますm(__)m

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