表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/17

最強の万能剣士のおじさん、最強クラスのデーモンを楽々討伐

「どうする、人間よ。もしこの俺に攻撃をしたらこの小娘がどうなるか分からんぞ!」


 デーモンは彼女を人質に取っている。もし迂闊に攻撃をしてしまうと、マリナの命は保証されない。


「師匠……私のことは良いからコイツを倒して」

「……マリナ」


 俺は少し躊躇してしまった、それは彼女の命があるからだ。


 でも攻撃をすることを決意する、俺はどんな技でも使える剣士だからな。


 よし、まだ出していない必殺技を出すか。


 超必殺技【停止】

[この技は一時的に敵の動きを止める技。非常に優秀な技であり、動きを止めている間、一撃必殺をすることも可能]


 でもこの技はかなりインチキな技だ、時間を止めている間に攻撃が出来るのだからな。


「人間、貴様! 何をした! この私が動けないぞ!」

「貴様の動きを止めているんだよ! 何も出来ないようにな!」


 必殺【超多殺斬り】

 ザシューッ

 奴の左腕を切り裂く。

「うおわああああああ!」


 俺の攻撃をうけたデーモンはマリナを離す。

 地面に落ちようとしている彼女を両腕で受け止める。


「大丈夫か、マリナ。怪我はないか」

「うん、師匠。私は大丈夫だよ」

「そうか、良かった」


「エヴァン様、驚きました。まさかこんなにすぐマリナちゃんを救出するなんて」

「大したことありませんよ、精霊様」


 後は停止しているデーモンを討伐するだけだ。

 俺はマリナを下ろすと、構えをとる。


「人間よ、小娘の救出は上手くいったみたいだが、しかし私の動きを止めても消滅させるのは不可能だ」


「その間に攻撃をする、貴様に!」


 必殺【超多殺斬り】

 奴に連撃を何度もして切り裂く。しかし鋼の装備が硬くダメージを与えきれない。


 やはり受け流さないと鋼の装甲は打ち砕けないか?

 キンッキンッキンッキンッキンッ!

 次第に鋼の武具に皹が入っていく。


 もう少しで、もう少しで奴の装甲が打ち砕ける!

 そう思った時、超必殺技【停止】の効果がきれてしまったようだ。


 デーモンが俺に攻撃を仕掛けてくる。

 今だ!


 俺は瞬時に剣をガードさせ、

パキイイイイン

「な、何だと!?」

 奴の剣を受け流し、仰け反っている間に攻撃を仕掛ける。


 超必殺技【十字型(クロス)斬り】

 ズドーーーーン!

「ぐうわあああああああ!」

 ドシーン!

 奴の装着している鋼の武具が破壊され、派手に仰向けにぶっ倒れたようだ。


 その影響で地面が揺れたが……これで終わったな。


「師匠、すごーい」

「何、マリナ。あまり大したことはない」


「す、凄いです。エヴァン様。魔王四天王であるデーモンをいとも簡単に倒してしまうなんて」


「精霊様、朝飯前ですよ」

っと言ってみるが、何かがおかしい。


 奴が消滅しない。俺の超必殺技を受けているはずなのに。何故?


 そういえばコイツ、自信満々に言っていたな。動きを止めても消滅させるのは不可能だと?


 俺はその時、動きだけ止めても消滅させることは出来ないと解釈していたが、違っていたか。っと言うことは魔王四天王はこれ程強いと言うことか!?


「だから言っただろ。私を殺すことは不可能だと」

 奴が起き上がる。


「やはり、魔王四天王だな。普通の攻撃では死なないと言うことだな」


「まっそう言うことだ。この私を滅ぼそうと考えるのは諦めろ」


 仕方ない、ならば弱点を探るまでだ。

 必殺【万里眼】

[弱点が不明の敵に対して有効な俺、専用の技。この能力があることにより、どんな敵の弱点をも見抜いて倒すことが出来る]


 するとデーモンの剣から白い糸が出てきているのが分かった。


 あれは……魂? もしかしたら精霊様の魂では!?


 そうか……俺があの時、【葬り】を使っても精霊様の体から魂が出て来なかった理由、それは奴の持っている剣により、魂を吸収されたからだったのか!?


 だとしたらあの剣は魔剣だ。


 それと、デーモンとあの魔剣、糸で繋がっている。


 そうか!? 二つでワンセットだったのか!?


 だとしたら、あの必殺技を使うしかない。


 必殺【透明斬り】

 スパッとデーモンと魔剣を繋いでいる糸を斬る。


「ぐうわあああああああ!」


 奴が叫びをあげ少しずつだが消滅していく。


「何!? 弱点が見破られただと、クソッ! 何故だ、何故、分かった!」


「必殺技を使った。どんな弱点も見抜く必殺技をな」


「貴様! 一体何者だ!」


「一体何者なんてことはない、至って俺は普通の剣士だ」


「覚えておれ。私の変わりに魔王様がお前を倒すだろう」


「そうか、それは楽しみだな。魔王が一体どれくらい強いのか?」


「貴様なんぞ、簡単に滅ぼしてくれるわ!」


 その台詞と共に完全に消滅したデーモン。


「すごーい。師匠ってまるで万能剣士みたい!」

 マリナが笑顔で抱き締めてくる。でも万能剣士って言い過ぎだよな。


「エヴァン様、ありがとうございました。これでこの森にも平和が訪れます」


「いえいえ、これも朝飯前ですから。おっとまだ俺の役割が残っているな」


「?」


 マリナと精霊様が顔を見つめ合う。


 地面に落ちていた魔剣が消滅していくと、そこからたくさんの精霊種の魂が出てくる。


 魂が蛍のように照っている。

 今度こそ。これで精霊様の魂を葬れる。


 必殺【葬り】

 たくさんの魂が天界にへと旅立つ。

 俺達は夜中の空を向けて魂が天界に行くのを見届けた。


深夜投稿致しました。読書のお時間いただきましてまことにありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ