小説家にする者とされる者
より優れた誰かが、あなたを見ている
あなたが産み落としたものを
それは人間だろうか?
それとも垢の塊?
どちらも同じか?…あなた自身では正当に評価出来ないという点では
それを拾った誰かは、必ずあなたが意識しなかった側面を見ている
その人の鏡にいつか見出した、大いに自分を含む像
そしてあなたが決して鏡に見出さなかった像
あなたが拾わなかったものを
あなたが落として出来た山の中から拾う
誰かが、あなたが拾わなかったものを、あなたの落としものの山から
あなたは未だ全てに気が付いたつもりままで、
やがてバラバラに崩れていく、磁石の玩具
誰かはあなたの産んだと思っている大きな何かを
より大きな形に再生産するだろう
あなたはその時、著作権に拘泥する
拘り、泥になっていく自分を見出す
私のものではない、私達の社会は
あたかも著作と思い込まれている、挟撃されて成り立つところの発見によって
虹色の被膜をいつも浮動させている