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最強の二人〜彼らの謎多き日常〜  作者: 地野千塩


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番外編短編・豊の家計簿

「ちょっと、誠くん。今月、電気代、水道代、あと食費が上がってる」


 ある日の朝のリビング。豊は誠に家計簿を突き出した。


 豊は最近家計簿にハマり、ちまちまと出費を記録していた。そして出費を分析し、問題点もあげている。


 さすが簿記一級か。しかし、こんな無駄な才能は仕事には一切関係ないので、涙が出そうになる。


「うう、無駄な才能に泣けてくるぜ」

「いや、これは問題だ。最近夜勤が多いとはいえ、惣菜賀多いのが問題だ」

「その分、時給上がってるからいいだろ」

「いや、だめだ。節約しよう」


 節約。


 極貧家庭出身の誠は、聞きたくもない言葉だが、確かに金持ちでもない。少しは切り詰めても悪くないと思えてきた。


 という事で節約する事になった。


 食費は、時子から野菜をもらったり、セレブ兄妹から菓子や肉をもらったので、簡単にセーブできてしまったが、そう簡単にはいかない。とりあえずセレブ兄妹の家に入り浸り、家事を手伝ったりして電気代を説やした。向こうもお手伝いさんは雇っていないので、誠達が手伝いに行くと喜ばれ、再び菓子や肉を貰うという良い循環ができていた。


 しかし、あのアリスの性格はそうそう変わらない。


「二人の絵をまた描いたんだけど」


 またアリスから美化された似顔絵をもらう。


「正直、気持ち悪い!」

「まあまあ、誠くん。子供がやってる事だよ」

「うちの妹がすまんな」


 豊や聡にフォローされるが、気持ち悪いものは気持ち悪い。


 という事でセレブ兄妹の家に行き節約する作戦は大失敗となった。結局、こまめに電気を切ったり、自炊を続けたり、酒を控えめにしたりと小さな事をコツコツと続ける事のなった。


「まあ、節約なんてそんなもんだよ。コツコツ頑張ろう!」


 豊はやる気いっぱいだ。今日も家計簿に睨めっこして、頭を捻っている。


 全く無駄な才能だが、それでも少しは出費が抑えられてきた。


 もう少し金が貯まったら、すき焼きでも食べようか。あの時は事件のせいで、ろくに食べた気がしない。


 すき焼きリベンジだ。


 コツコツ地道に頑張って、すき焼きを食べる日を楽しみとしよう。

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