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11時30分 変幻

姉達に黙って一度は死んでしまった事は何とか許してもらえた。


「本来なら、ミユキの生徒会入りの話を進めたいのだが…」と朱里姉。

「朱里ちゃんそれは職権乱用だよ?ミユキちゃんは風紀委員に必要な存在だと…」日和姉も熱が入る。

「それは、何日も前から話していただろ?時期生徒会を引っ張れる存在に育てる義務がある。」

僕の事になると、どうも熱くなりすぎる。


それに、明日の朝まで自分の貞操を守らないと世界が終わってしまう…だから…

「生徒会も風紀委員も無事に明日が来ないと答えだせないよ?」それにス~さんも探さないとゲームは終わらないし…


「そうだけど…ス~さんだっけ?その人はどうやって捜すんだ?」面白く無さそうに棒キャンディをくわえた。


「世界が終わるって話しが本当なら、ミユキちゃんはお家…お姉ちゃんの傍に居たら良いと思うの。」心配そうに見詰める日和姉。


「それでも、ス~さんを見つけなきゃ…発見さえ出来れば…」何とかなる!


「本来なら部活の勧誘は明日からなのだが…入学式終了から各部はラッシュをかけて来ている」朱里姉は日和姉に目をむける。


「赤い糸に効果はあるかは皆無だけど…一般生徒の眼は欺けるわね。」一寸待っててと隣の部屋に入って行った。









「しかし、ミユキの担任が姫川とは御愁傷様だな」ハッハー♪


「えっ?残念な人だとは思うけど…」酷いとは思わないのだが…


「授業とかの技術面は文句は無いのだが…普段着がジャージだろ?」


「確かに」


「んで、気合い入れると痛々しい程の残念なセンスなんだよ♪」だから彼氏イナイ暦=年齢なんだよね~


「でも、見た目はそんなに…」


「確かに、悪くはない。だからスーツとかにしろって言ってるのに…ピンクのゴスロリ服で勝負かけるから…」ハッハハ♪


「あら、楽しそうね♪」日和姉が紙袋片手に戻ってきた。

「日和手伝うよ。」朱里姉は楽しそうに椅子から降りた。


「ミユキちゃんは、この中の服に着替えて…生徒会でも風紀委員でも兼用の制服だから」あっちの部屋使っても良いわよ。


「着たらこっちに戻ってこいよ」鞄を漁りながら話かけた。





隣の部屋に入るとロッカールームだった。

性格は何であれ姉達に着替えや風呂を覗かれたことは無かった。


一息ついて袋から服を取り出した。


「やっぱり」女物とは予想していたが…斜め上ゆく発想にある種の快感が其処にはあった。


しかし…結構着るのに…技術を要する…なっ!


着てみると、サイズがピッタリな、膝上丈の全面的に黒を基調として所々に白のレースが入ったワンピースだった。


「ん♪良いではないか♪」後ろから皐月さんの声。


「何時から居たの?」流石に驚いた。


「ずっと傍でヨシユキくんをハアハアしてたが?」何か文句あるか?

「それにドラム缶娘に言い寄られていたやつは滑稽だったぞ♪」思わずベルにムービーを送ってしまうほどじゃ♪


「まさか…着替えも?」皐月ならやりかねない。


「その辺の常識はあるつもりだ!」生の臨場感はパナいからね♪





死神でもやっぱり神だけど締め上げてもいいのかな?


「そんなことより用があって出てきたんだよね?」


「いや、いきなり脱ぎだしたから興奮して術が解けただけだ。」安心して着替えたまえ!



安心出来るか!!


とはいえ…着替えは殆ど終わって、後は服と同梱のレースの布と、エプロンを着ければ完成らしいが…付け方が判らん。


「皐月さんこれわかる?」変態でも女性だから聞いてみた。


「知らん。」簡単に片付けたよ。


「いいよ。日和姉に聞くよ…」


忘れ物は無いか袋を確認すると、エナメルの靴とポシェットが入っていた。


靴は…ん!ジャストフィット。


ポシェットに財布と携帯と都こんぶ。を入れて姉達の待つ部屋に戻った。



ドアを開けると…ヒャッハー♪の声と供に朱里姉が一眼レフのデジカメでバシバシ撮りまくってきた…フラッシュで眼が痛い。



「ミユキ着替え途中じゃん」むーって拗ねていた。


「ミユキちゃん此方にいらっしゃい♪」何時も以上ににっこにっこだよ、日和姉。


どうやらレースの布は頭に着けるらしいし、エプロンも初めて着けた。


「ん♪」満足そうに僕を見詰める日和姉。


「あたしからは…」制服のポケットから赤いリボンを出すと首の辺りで蝶結びをしてくれたのは朱里姉だ。


最期にポシェットにカバーがつけられた。

カバーは表は生徒会、裏は風紀と刺繍されたリバーシブルだった。無駄に手が込んでいる。


「さて仕上げ♪」椅子に座らされ日和姉に学生らしい化粧(?)淡いピンクチークにアイラインを引かれ…気づけば桜色のリップを塗られていた。


「完成だな♪」朱里姉。


「可愛いわよ」日和姉。


何故か朱里姉は、入ってこいよ♪と例の五人を呼んだ。


五人は口々に、


「ミユキちゃんマジ天使」

「美人姉妹。最高!!」

等々の僕にとっては嬉しくない誉められかたをされた。


「兎に角。捜しに行かなきゃ!」姉達に挨拶をすると、


「ス~さん見つかるといいな♪」朱里姉のサッパリとしたところは好感触だな


「あまり遅いと、お姉ちゃんの部屋に監禁だよ」日和姉はよく解らない。


「じゃ♪」元気よく生徒会室から出ると壁に当たって座り込んだ

「壁に当たるとは…」結構恥ずかしい


「壁って私のこと?」


「急に飛び出してご免なさい。」


「飛び出しは別に良いの…壁って言ったよね!わ・た・し・に!!」


また面倒なのがキター



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