8時45分 入学式
瓦礫の山をヨタヨタ降りると後ろから呼び掛けられた。ハスキーボイスが魅力的なウ~さんだ。
「薬の効果は一日だけど…」ゲームはスーを見つける待て終わらないよ♪ヒャッホ-!!
「どうせ面白いからでしょ?」振り向きざまに言葉を放つと何かが飛んできて…思わず受け取ってしまった。
「そいつはゲームに勝つアイテムだよ」にっへへ
ウ~さんの悪気の無い笑顔は少し卑怯だな…
ウ~さんに感謝しつつ掴んだ物を見た
都こんぶ。だった。
え~っ。何?これで勝てるなら、コンビニとキヨスクや駄菓子屋は大勝利じゃん!
しかも、一級死神士様は両手を伸ばしてピョンピョン跳ねて見せて見せてって騒いでるしまつ。
しかもウ~さんは眉間にシワを寄せ俯き加減に
「10円ガムが有れば完璧だったのに…」スマナイ
「今日は学校午前中しかないから終わったら捜索しますよ。」連絡どうします?
連絡は驚くほど簡単だった。
赤外線を使って、北欧の三姉妹と死神のアドレスをゲットしたからだ…
何時でも気軽に連絡をくれと言われたが…死神と女神に用事がある時って何時だろう?
取り敢えず都こんぶをポケットに仕舞うと、挨拶もそこそこ入学式に参加するため走りだした。
過去改変が起きてるらしいが学校までの10分余りは、特に変化はなかったと思う。
校門が見えてくると、二人の女生徒と遺影らしき物を持った人影が…
言わずもかな家族だった。しかも表情もそれぞれ、泣いたり、怒ったり。スカート振り回したり。
兎に角三人の前で謝った。
「まったく!何処行ってたんだ?」
「途中でGPSの反応が消えたから心配したよ~」
「スカート忘れてってたから心配。」
うん。色々問いただしたいが入学式が最優先。
途中からだが、講堂に侵入する。
丁度新入生がクラス毎に入る所だったので、少々強引だが列に入った。
入学式潜入成功。