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サドな研究者

 「SPって…セキュリティポリスのこと、ですか?」

 私の頭の中には、あの有名なドラマが思い浮かぶ。


 ここは先ほど目が覚めた部屋とはまた別の部屋。

 落ち着いた色合いの応接セットがあり、優しい香りのするお茶を飲みながら、ちゃんと着替えた立原さん、巽さんを交えて、今の状況を私に分かりやすく説明してくれているところ。 

 彼らが何者なのか。さっきの私の問いかけに、まずは説明することを優先させてくれたのだ。


 …すっごい不機嫌そうに、扉に背を預けて睨んでる人が1人、いるけどね…

 

 本当のところを言えば、今はもう深夜をと言っていい時間帯で。

 さっさと帰って明日に備えたいところだったんだけど、それだと結城さんが頷いてくれなくて…

 仕方なく、徹夜も辞さない覚悟でここに座っている。

 お肌の曲がり角も2つほど超えちゃってる私に、夜更かしは禁物なんだけどねぇ…


 「貴方が思い描いているSPで、大体はあってますけどね…。その中でも僕達はちょっと特殊で、要人は要人でも、女性や未成年を警護することが主です」

 ちょっとだけ意識が飛んでいた私を、現実に戻したのは羽音さん。

 おぉと、折角説明してくれているのに、聞き流しちゃあかん。


 「んと、とりあえずじゃあ、皆さんは公務員なんですね…? 警察官、なのかな」

 「まぁ、そうなんですけど…。ちょっと特殊ですね」 

 「はぁ…」

 わかったような、わかんないような、はっきりしない説明に、私がいぶかしげな表情をしていると、チッと鋭い舌打ちが聞こえ、

 「おい、身分、立場なんてどうでもいいだろう。さっさと本題に入れ。俺は今すぐにでも調べたいんだっ」

 イライラした結城さんの言葉に、私はびくっと体を竦める。

 この人、研究だっけ? 調べることまったく諦めてないよ!


 一度は回避したかと思った恐ろしい人体実験の数々が頭の中を駆け巡り、私はうひゃ~と頭を抱えるが、羽音さんは気にする風もなく、

 「そうですね。まぁ手っ取り早く言ってしまえば、要人警護には動物を使うと効率がいいんですよ。人間が張り付くより小回りが利くし、特殊な能力も使える。…相手が油断することもある」

 それは、そうだろう。

 でもそれは、訓練した警察犬を使うなんてレベルの話じゃない。


 「だから僕達は…変身するんです」


 ニヤッと笑った羽音さんに、私はごくっと喉を鳴らす。

 普段なら笑い飛ばすような内容でも、今は目の前に突きつけられた数々の事象のせいでそれもできない。

 右に首を巡らせば、私をじっと見ている立原さんと目が合った。

 にっこりと、無言で頷いてくれる。


 はぁ…と一度ため息をついて、混乱した頭を落ち着かせるように、コメカミをぐりぐりする。

 本当に、なんでこんなことになってんだろう…私。

 

 

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