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第11話 分かった事


 そんな確信があったからルカは驚いていたけれど、私は実はそこまで驚いていなかった。


 むしろ、私としては素手で庭師として仕事をしていた事の方が驚きだ。本当によく今まで怪我せずに……いや、実は怪我をしていたのかも知れないけど。


 今まで何事もなくて本当に良かったと思う。


「で、ですが、それでしたらライオネル様はお嬢様に内緒でされているという事ですか?」

「……多分ね」


 そして、わざわざそうしている理由として考えられる可能性は一つ。


「私を巻き込みたくない理由があるから……かしら。それに、国王陛下直々だったとしたら、他言無用になっている可能性も高いでしょうし」


 もしくは「女性に頼み事をするなんて!」というつまらない意地があるのか、はたまたそのどちらもか……。


「それで……お嬢様はどうされるおつもりですか」

「そう……ね」


 本来であれば、こういった事件の解決などは騎士団のが行う仕事だ。


 しかし、その騎士団でも今は共通点の少なさから原因スラ分からずお手上げ状態。一応シュヴァイツ様に白羽の矢を立てている状態ではあるけれど……。


「あまり表立って動くのは得策とは言えないわね」

「そうですね」


「それに、私は元々そういった捜査には向かないわ。そもそも、その仕事は騎士団の仕事だから……」

「だから?」


「私は自分の得意な事をするまで……ね?」

「?」


 ルカはキョトンとしているけど、私としてはライオネルが新聞を置いて行ったのには何か理由があると思っている。


 そして、その行動と今までの話の流れを踏まえて考えられるのは……。


「要するに、ライオネル様は私に『スズラン』について調べて欲しいって言っているんじゃないかしら?」

「!」


 実はこの領地に来て、この家に来てから分かった事がある。


 それは「ライオネルが植物全般に何もかも詳しいというワケではない」という事だ。


 むしろ彼はどちらかと言うと「植物の成長」について詳しいというだけで、その他の事についてはあまり詳しくなかったのである。


 本当に、何が「毒伯爵」だ。そう言い捨てたくなってしまう。それならむしろ私の方が詳しい。


 なぜなら、私が学生時代に研究していたのはまさしく「植物の持つ危険性」についてである。


 そもそもそのきっかけは家の庭に植えられていた花の身を妹が食べてしまったのがきっかけなんだけど……細かい話は今は置いておきましょう。


「正直。私も『スズラン』をしっかりと調べるのは初めてだから、こちらが想定している様な結果は出ないかも知れないけど……」


 こればっかりは仕方のない話。でも、今の状態ではどうしようもないのもまた事実。


「とりあえずやってみましょう」


 決してシュヴァルツ様に頼まれたワケではない。だけど、こんな私を受け入れてくれた彼。そしてみんなの力にはなりたい。


 幸いここには調べるために必要な物はすでに揃っているし、使い方も分かっている。


「どこに何かあるのかも教えてもらったし……」


 こうして考えてみると「シュヴァイツ様は最初からそれが目的で私と結婚しようとしていたのではないかと」思ってしまう。


 でも、それでも良いとすら思える。それくらい、今の私はここでの生活を楽しんでいたのだ。

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