男の胃袋を掴むには? 料理上手の女性に限る!
僕の彼女は、外見はそんなに可愛い訳でもない!
性格も凄くいい訳じゃないし! 僕好みの女性でもない!
相性がいい訳でもないし! 共通の趣味や好きなモノも違う!
・・・ただただ、彼女は料理上手でね。
僕の胃袋をガッツリ掴んで離さない!
元々僕は、子供の頃から偏食だったから?
食べられる物が、物凄く限られているんだ。
僕の母親は、料理が苦手な人だったからかもしれない。
作る料理全てが、どうしようもなく不味くてね!
一口も手をつけられなかった時もあった。
そんな時は、お菓子で空腹を誤魔化したりしていたよ。
僕が食べられる物ときたら? ナスとゴボウだけ。
他の食材が少しでも入っていたら? もう食べられない。
・・・こんな僕だから!
何処に行っても、何も食べられない時の方が多いんだよ!
何度か? 今まで付き合ってきた彼女にも、手料理を作ってもら
った事もあったのだけど、、、?
どの料理も! ヘドが出るほど不味かったのを覚えてる。
でも? ああいう時は、美味しそうな顔で、【凄く美味しいね】と
言ってあげないと彼女の機嫌を損ねるから。
僕は、ひたすら耐えて食べ続けるのだけど。
家に帰ると? 直ぐにトイレに入って先食べたものを吐くんだ。
胸やけがハンパないし! 吐いた後は、僕の好きなお菓子を食べて。
少し胃を落ち着かせるんだよ。
彼女には、申し訳ないのだけど? 僕の好きになる女性は?
外見や中身ではない! “僕の胃袋を掴む女性に限るんだ!”
料理が美味しくないと? いい1日は、はじまらない!
僕の為に、僕が食べられる料理を作ってくれる女性となら?
多少の事は、大目にみようと考えるまでになったよ。
そんな時に、今の彼女と出逢ってね!
“僕は運命の人だと直ぐに分かったよ。” 君となら上手くやれるって!
君は、最初は僕に興味も示さなかったけどね。
君と最初に出逢ったのは? “飲み会”だったね!
『ねえねえ? つかさって? 料理が上手いんだよね?』
『・・・えぇ!? 別にそんなに上手くないよ~』
『またまた、そんな言い方して~本当にね? つかさって!
料理上手で! 1回、つかさの料理食べたら? 他の人の料理
なんて! 食べられないよ! そうよね、つかさ?』
『もぉ~恥ずかしいじゃない~! 私は料理しかとりえないから!』
『そんな事ないよ! 今度! つかさに料理作ってもらおうよ!』
『みんな~つかさの料理食べたいひとー!』
『食べたい! 食べたい!』
『えぇ!? 作ってくれるの? つかさの料理食べてみたいな~』
『・・・僕も、』
『・・・えぇ!?』
『・・・いいかな?』
『うん!』
彼女の料理を食べたいと言った男は? 僕だけだった。
他の男性らは、他の女性に夢中だったしね。
・・・数日後。
僕は、彼女の女友達に紛れて一緒に彼女の家にお呼ばれされたんだ。
彼女の料理を、みんなと一緒にご馳走になる事になったんだよ。
彼女の料理の手際の良さや味付けに僕の心は奪われる。
本当に、“料理が得意と言っただけあって!” どの料理も美味しかった。
僕の人生の中で、生まれて初めて料理が美味しいと思った瞬間だった。
今まで、こんなにも美味しい料理を食べたことがない!
偏食の僕には、“美味しい味覚がないのかと思っていたから。”
あの日の事は、今でも忘れられない記憶の1つとして残っているよ。
僕は、直ぐに彼女に告白して。
僕と付き合ってもらえないかと? 彼女に猛アプローチをかける。
彼女は、僕の突然の【告白】にビックリはしていたけど、、、?
快く! 僕と付き合ってくれると言ってくれたんだ。
・・・彼女はね? 今でも、僕によく聞くよ。
『空が? 私と付き合ったのって? “料理が上手かったからでしょ?”
もし? 私が料理が下手だったら? 私たち付き合ってなかったのかな?』
『・・・うーん? どうかな?』
『きっと、付き合わなかったんだろうね!』
『どうして、そう思うの?』
『だって! 空、偏食で! 何も食べられないじゃん!』
『別によくない? 今はこうして! 付き合ってるんだからさ~!』
『・・・また、そうやって~直ぐにはぐらかすー!』
『今の僕が! 君を好きなんだから! もういいじゃないか!』
『・・・まあ、そうね!』
僕の胃袋を掴んだ彼女となら、、、?
これから先も、どんな事があっても! 必ず上手くいくよ。
僕にとって! 彼女は、【運命の人】なんだから!
最後までお読みいただきありがとうございます。