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【コミカライズ企画進行中】召喚世界のアリス  作者: 天野ハザマ
異界の国のアリス

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ジョブチェンジ

「それで? アリス。それを踏まえた上で貴様はどう動くつもりだ?」

「どうって……」


 クッキー以外の食材欲しいし、その為のお金を稼ぎたいけど。

 とりあえず、その前に……。


「権限の確認と、ジョブチェンジ……かな?」


 言いながらステータスを確認すると、「職業」の項目が光ってる。

 触れてみると「ジョブチェンジ先を選んでください」の表示。


・マジシャン

・ブレイドダンサー

・トランプソルジャー

・メサイア

・ブラックブレイド


 ……なんか、ちょいちょい変なのが混ざってるような……。

 試しに触れてみると、それぞれの説明が表示される。


・マジシャン

 ジョブフラグメント:アルヴァによって解放。基本的な魔法を扱う職業。各種の魔法に適性を持つ。

 ※注意! 貴方はこの職業に適性を持ちません。能力低下の危険性があります。


・ブレイドダンサー

 剣と踊る者と呼ばれる程に剣の扱いに長けた職業。武器種別:剣に高い適性を持つ。


・トランプソルジャー

 異界の属性「トランプ」の入り口である職業。属性:トランプの効果が僅かに上昇する。


・メサイア

 世界を救う者。あるいは救いし者。


・ブラックブレイド

 ジョブフラグメント:アルヴァによって解放。黒の階梯に足を踏み入れし剣士。属性:闇への適性が僅かに上昇する。


「……5つもあるのに、選択肢がほぼ無いのはどういうことなの……?」

「何、そんなにあるのか。才能に溢れているな」


 驚いたように言うアルヴァをジト目で見ると、一応私は聞いてみる。


「普通は何個なの?」

「大体は1つ。才能のある者でも2つだろうな」

「ふーん……ちなみに『ジョブフラグメント』って言葉に聞き覚えは?」

「無いな。どういうものなんだ?」

「具体的に言うと貴方のせいで何か悪役っぽい職業が候補にあるわ」

「わけが分からん」

「でしょうね」


 説明を見る限り、たぶんマジシャンはダメ。

 メサイアは論外。そんな職業くっつけて歩けない。

 ブラックブレイド……はどうかしら。なんか説明が危ないのよね。


 それを考えると、候補は「ブレイドダンサー」と「トランプソルジャー」よね。

 ブレイドダンサーは、普通に考えてソードマンの上位職業っぽい。

 トランプソルジャーは……たぶんだけど、私の持ってる特殊能力が強化されるのかしら?

 今後の事を考えると、私の強い助けになる可能性も充分にあるわね。


「んー……トランプソルジャーで」


 選択すると、私の身体がぽうっと僅かに光る。

 同時に、私の中の何かが変わった感触。

 ステータスを確認してみると……なるほど、確かに変わってる。


名前:アリス

職業:トランプソルジャー(レベル0【総合レベル40】)

ライフ:10

力:普通

素早さ:速い

防御:低め



装備:スペードソード(専用装備・収納中)

   ダイヤアーマー(専用装備・収納中)

   アリスの服(専用装備)


サブ装備:鉄の剣(収納中)

     鉄の鎧(収納中)


スキル:ライフオブハート

    ガードオブダイヤ

    クローバーボム

    ジョーカースラッシュ

    2段ジャンプ

    リターンホーム 

    トランプパワー(レベル1)


 ふむふむ。トランプパワーとかいうのが追加されてるわね。


 トランプパワー。パッシブスキル。属性:トランプの力を強化する。


 ……相変わらず説明不足なのは変わらないけど。

 でもレベル1って事は、今後上がる可能性があるってことよね。


「どれどれ……何? トランプソルジャー? なんだコレは」

「あ、ちょっと! 覗かないでよ!」


 私の頭に触れてステータスを覗き込んでいたアルヴァに手を振るうと、アルヴァはヒラリと避けて、悩むように自分の顎に手を触れる。


「聞いたことのない職業だ。それがジョブフラグメントとやらの力か?」

「貴方のせいで出たのはマジシャンとブラックブレイドよ」

「ほう!」


 それを聞いて、アルヴァはとても楽しそうな顔になる。


「マジシャン!? つまり、俺の力で魔法の深淵への道が開かれたということか!」

「わざわざ適性がないっていう注釈つきでね」

「ふむ? お前ほどの魔力があれば高い適性がありそうなものだが」

「ないって書いてあったけど」

「そうか。まあ、そういうこともあるのだろう」


 力があれば優秀な戦士になれるわけでもないしな、と頷くアルヴァ。

 例えが的確ですっごいムカつく。


「もう1つのブラックブレイドというのは聞き覚えがあるな」

「そうなの?」

「ああ。恐らくは俺の『ブラックメイガス』の剣士版へと至る道……といったところか。確か過去に『ブラックナイト』の職業を得た者が居た」

「その人、どうなったの?」

「……確か人間だったはずだが、国1つを相手に1人で戦争を仕掛けて甚大な被害を出したはずだ」


 うん、絶対選ばないわ、そんなの。面倒ごとの種じゃないの。


「……はぁ。ともかく、職業はこれでよし、と」


 次は権限よね。レベル40だと……あ、そっか!


「農園よ!」

「うお!? 何の話だ!」

「農園の話よ!」


 アルヴァの騒ぎで気付かなかったけど、たぶん「開錠」されてるはず!

 中庭の方面に繋がる扉のドアノブに触れると「行き先を選択してください」というウインドウが浮かび上がる。

 行先は庭と、農園。


「当然農園! さあ、行くわよ!」

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