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悪運スキルで異世界最凶!  作者: いとゆー
2/4

第2話 学園生活スタート!

 



 気がつくと、目の前には、高そうな椅子と机。下を向くと金色のトロフィーが置いてあり、その上に俺が浮いている、と言う状況。


 そうか、異世界に飛ばされたんだ。


「おぁっ!」


 自分が浮いている事にきずいた瞬間、落下しトロフィーの上に落ちる。


「痛たっ!」


 嫌な予感がした。尻の下を見ると、トロフィーが、真っ二つに割れていた。


「あーあやっちまった」


 すると正面の扉が開き、栗色の毛でショートの少女が入ってくる。


「あ」


 目が合ってしまった。


「あ、こんにちは」

「あわわ」

「あのー? 落ち着いて?」


「し、侵入者ですぅ~!」

「え、ちょっとま」


 少女が叫んだ瞬間、再び扉が開き、お次は黒髪でロングの20代ぐらいであろう女性が入ってくる。


「校長! どうなさいました!」


 え、校長? あの小さい子が?


「私の部屋に、見知らぬ人がぁ」


 確かに少しまずい、誤解されてる。ここは詳しく、正確に、礼儀正しく話し合うのが吉とみた。


「あの、自分は神様にここの世界に飛ばされて、それでここに召喚されたみたいな?」


 伝わったかな?


「意味の分からないことを言うな!」


 無理でした。


 黒髪の女性がこちらに向かって駆け出し、俺の顔面に、右ストレートを食らわせた。意識が無くなる。





 ・

 目が覚めると、ベットの上にいた。


「あ、起きた、大丈夫?」


 目の前には茶色い髪でロング、クルクル巻かれてる髪の女性。しかもナース服。


「ごめんなー、うちの教師がいきなりぶったりして」


「いえ……ここは?」


「ここはなぁ、保健室や、他の生徒も寝てるから静かにしてな~」


「はぁ」


 保健室、他の生徒? なるほど、察しがいい俺は気づいてしまった。ここは学校だ! なるほど、異世界と思っていたが、ただの学校。つまり、もう1度、学園生活を過ごせる世界、だってことか?


 その時ベットを囲むカーテンがめくれ、黒髪ロングの女性、さっきの人が入ってくる。


「やっと気がついたか、私を待たせおって」


「リンちゃん、そんな言い方は、あかんよ? もっとおしとやかにやなー」


「アイラこそ、もっとシャキッとしろ、お前も教師の1人だろ」


「あはは、そんなんどうでもええやんけ」


 お二人共仲がいいですね。俺のこと忘れてるよ。


「お前、着いてこい、処罰が決まった」


「な、処罰って、俺なんもしてませんよ?」


「トロフィー壊したろ?」


「あ……」


 何も言えない。


「いいから着いてこい」


「ちょ、え?」


 肩に担がれて、ベットから引き剥がされる。そのまま保健室から出た。


「頑張ってなぁ~」


 アイラさん、もう1度会えますか?


 連れてこられたのは、さっきの部屋。高そうな椅子に座り、その前に正座させられる俺。


「君、名前は?」


「やまぐち ひろあきです」


 「じぁ、ひろあきくん君の処罰を言います」


 少女が、椅子の上に立ち上がり、少しゆらゆらしながら、胸を貼る。


「校長、危ないのでお座り下さい」


「うっ、……はい」


 校長、弱っ!


「コホン、それでは、君の処罰は」


 ゴクリ。


「この学園で過ごして貰います!」

「え?」

「は?」


 え、て、何でリンさん驚いてるの?


「校長、それはどういう……」


「だって、生徒は多いい方がいいでしょ?」


「確かにそうですけど、こやつ、どこから来たかも分からない上に、あのトロフィーまで」


 あのトロフィー?


「だから、もう1回取り直せばいいよ、ね? ひろあきくん!」


「はぁ」


「じゃ、早速リンちゃんに校内、案内してもらって」


「ふん、行くぞ」


「え、また!?」


 肩に担がれた俺はそのまま校長室を出た。


「まずはさっき行ってわかると思うがここは保健室だ。アイラってゆう奴が先生やってる」


「二人は仲悪いんですか? リンさんとアイラさん」


「もう28だが小さい頃からの腐れ縁だ、他に質問あったら勝手にしてこい」


「じゃあそろそろ降ろしてくれませんか? 肩から」


「そうだったそうだった、話をしてたら忘れてたわ、そうゆうのはもっとはやく言えや」


 この人口悪いなぁ、怒ったりしなければモテそうなのになぁ。


「よし、次行くぞ」


 その後、肩に乗せられたま校内を巡った。いや、降ろさんのかい!


「理科室だ」

「家庭科室だ」

「音楽室だ」

「美術室だ」

「職員室だ」


 職員室の先生方が、一斉にこちらを向いて、再び作業に戻った。いや、なんか言えや!


「よし、ここが私が担任のクラスだ、そして今日からお前のクラスだ」


「え、リンさんが担任!? ていうか降ろして、ちょ、ちょま、降ろさんかい!」


 俺を肩に乗せたまま、教室に入っていった。いや、だから降ろさんかい。


 肩に担がれたまま、教壇の上に行き、リンさんが前を向くと、俺の顔は黒板の方へ向き、尻が生徒の方を向く様な形。恥ずかしい。


「こいつは、今日からこのクラスの一員になる……ん?……尻だ!」


「尻じゃねぇーよ!」


 やっとリンさんは、俺を降ろしてくれて、改めて、クラスメイトの方を見る。


「尻じゃないです。やまぐち ひろあきです、よろしくお願いします」


 反応がない。拍手の一つぐらいしてもいいと思うが、まぁ特に気にしなかった。


「窓側の席が空いてるだろ? そこに座れ」


 リンさんに言われた通り、窓側の後から2番目に座った。


 後から背中をつんつんされた。振り返ると、金髪で、ロングの少女が少し笑いながら話しかけてくる。


「ねぇ、あなた、この教室に来て何か気づくことない?」


「え? 気づくこと?」


「もっと正確に言うと、クラスメイト」


「あー、そー言ってみれば皆、静かとか?」


 少女は、少し不機嫌な顔をした。なんか余計なこと言いました?


「はぁ、あなた何にも分からないのね」


 え、何が分からないって?


「先生、そろそろ消してもいいんじゃないですか?」


「そうか? まぁいい」


 少女が先生に問いかけると、リンさんは頷き、指を鳴らす。


 すると、クラスメイトが青い光となって消えていく。


「え、なになに、え? どゆこと?」


「私のクラスは人数が少ないから、多く見せたかっただけだ、気にするな」


「いや、そこじゃなくて! なんか、消えましたよ? 人が」


 見渡すと、後ろの少女以外のクラスメイトは消えていた。


「何をいってるの? 魔法を知らないの?」


 少女が不思議そうな顔で、こちらを見る。お前は消えないんだ。…………おい、今なんて言った。


「なによ、その顔、もしかして本当に知らないの?」


「い、いや、知ってるよ、あれだろ? 手から火が出たりするやつだろ?」


 いや、魔法ぐらい知っている。しかし、転生した場所が、ただの学園じゃなくて、魔法学園だったとは。魔法が使えない俺はどうなるのでしょう。退学かな?


「あなた、本当に知らないのね、手から火が出る魔法なんて、あるわけないじゃない」


「…………なん、だって」


 では、魔法とは、いったい。


「まぁ、そんなことだろうとは思っていた、だから私のクラスに招待したのだ」


 リンさんが、少し嬉しそうな顔で言う。


「それは先生、私がこいつと、同レベルって言いたいんですか?」


「何か不安か?」


 リンさんは、挑発した様な口振りで少女と話す。俺と同レベルってことは、この子も魔法使えないのか。


「私は魔法を使えます」


 使えるんかい。


「お前のは、使えるとは言わん、ただの発動させているだけだ」


「ちがっ……」


 そこで会話が終わる。内容はあまり理解出来てない俺はどうしたらいいんでしょう、アイラさん、教えてください。


「よし、授業だ授業、はじめるぞー」


 席を2つ中央に並べて授業が始まった。


 その後、魔法の授業をするかと思いきや、数学と、国語と、社会と、理科をやって、午前が終わった。なんか、現実世界と変わんなくね?


 昼休み。横で弁当を食べ始める少女。俺、昼飯どうすればいいんだろう。


「ねぇ、ここ食堂とかあるの?」


「あなた、人を呼ぶ時は、名前を呼びなさい、私はカレン、覚えたわね? ひろあき」

 

「いきなり呼び捨てかよ、で食堂ないのか?」

 

「あなた、本当に知らないのね、 ここは超ド田舎の学園で、生徒もいなければ、施設も充実してない、ここはそういう所よ」


 なるほど、だから人が少ないのか。超ド田舎ねぇ。食堂ないんだ。


「あなた、本当に魔法使えないの?」


「使えない、と思う、やろうと思えば、出来るかも?」


「そんな簡単に行くわけないでしょ? まあ、午後からの授業は魔法の事だから、頑張りなさいよ」


 おお、魔法の授業! めちゃくちゃ楽しみ。やっぱ転生してきたから、強いよね俺。たぶん。


「ひろあき、昼食を済ませたらグラウンドにこい。今日の魔法の授業は実技だからな」


「オッケー! カレン」


 ん? あれ、俺今何も持ってないじゃん、昼飯ないじゃんお金もないじゃん。てゆーかまず住む家ないじゃん


 結局何もすることなく昼休みが終わり、グラウンドへ行くともうすでにカレンが来ていた。カレンの他にも何人かがいた。


「おーい、カレン!」


「ひろあき、なんだその服は、しっかりとした服を着てこい」


「いやまだこの学校に来たばかりだからジャージとか貰ってなくて……」


「まぁそう言う事ならいいわ、ちなみにひろあきの着ている服は前にいた所の制服?」

 

「え? あぁ日本にある学校のだよ」

 

「日本高校? どこよそれ、聞いたことがないわね」


「そうだった、ここ異世界だから日本なんて国知らないのか、そもそも日本語って異世界も共通語なのかな……」


「何か言った?」


「いやなんでもないよ」


「まぁいいわ、早いうちにこの学校の制服とかジャージ買っておきなさいね」


「かしこましました! それよりも他にも何人かいるみたいだけど……」


「合同でやるのよ、ここの学校は、人が少ないからね、いまは、私たちCクラスとBクラスだけ来てるみたいね。きっとAクラスもそろそろくるはずよ」


「そっか、ありがとカレン」


 それにしてもここの学校一学年に3クラスしかないって少ないな。しかもBクラスCクラス合わせて9人って、Aクラスは何人いるんだろう…… 。


 ちなみに見た感じBクラスは男3人の女4人で構成されている。俺の通ってた高校は、男子の方が多かったけどな……てゆーか普通にクラスの人数だって割合おかしいよな、だって俺が来るまでCクラスはカレンだけだったんだから。


 すると、5名程の生徒がこちらに歩いてきた。たぶんあれがAクラスだろう。男子4人と、女子が1人か。


 ん? あれ、おい。あそこなんだか黒くないか。あれは人? っておい!おいおいおい。


「大成!」


「へぇ、あ、ひろあき!」


「くろっ!」


 地獄に落ちた大成が、何故かそこにはいた。








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