2-2-08 ボグル
ボグルは海中をニューヨークへ。
すでにアメリカ軍は
阻止行動に入っていた。
原子力潜水艦がボグルへ核魚雷を。
ロケットブースター付きの魚雷は
発射管を離れるや
上昇。
空中へ飛び出した。
目標へ空中を飛翔。
そして目標近くで
核魚雷を切り離す。
魚雷はパラシュートで海面へ。
海中を進み
怪獣へと。
ボグルへ。
怪獣はよけようともしない。
命中。
核の炎が。
しかし全く-----効かないようだ。
ボグルは潜水艦を見つけた。
急速に接近。
ボグルが原子力潜水艦へ
BB線を。
潜水艦は一瞬にして白熱。
爆発。
ボグルはそれを確認するかのように
そちらを一瞬-----
見たようだ。
そして、海上へ。
空中へと。
飛び上がった。
ほぼ垂直に上昇。
ボグルは飛行のために
二枚の羽根を背中に持っていた。
ちなみにリドニテスは空を飛ぶが
羽根は持ってはいない。
モンローによると?
リドニテスが空を飛ぶのに
羽根などない方がいい。
イヤ、必要ですらないが。
怪獣となると
や・は・り・飛ぶからには
羽根がなければ-----。
モンロー自身が
-----誰の入れ知恵かは知らないが
-----枠沢自身かも知れないが-----
不自然だ?と考えていたらしい。
主義というか
思・い・込・み・の問題だろう。
そのため怪獣の場合
重力推進機構は全て
羽根に組み込まれている。
つまり
怪獣は羽根がなければ
空を飛べないという事らしい。
イヤ。羽根がなくなれば
飛べなくなって当然だ
という事だ。
怪獣が羽根がなくなっても
飛べるなどという
非・常・識・な事にならないためには
羽根に重力推進装置を
組み込むしかなかったのだ。
枠沢は-----
もちろんこの考え方に対し
大賛成だった。
いや。
このアイデアは
羽根に組み込むというアイデアは
枠沢のものだった。
枠沢自身
怪獣が羽根もないのに
空を飛べていいのか。
リドニテスが空を飛ぶのに
なぜ羽根が必要なのか。
そんなモノあってもジャマなだけだ。
まあ風呂敷に重力推進装置を組み込むというのはありかな。
子供の頃からそう思って来た。
そのためにそうしたのだが。
モンローにしろ
あのプログラムを使わなければ。
あのプログラムを使う以上
そうしなければ怪獣に
空は飛ばせられない
-----のも事実だ。
しかし今あらためて考えると
不思議な話だが
まあ-----そのままでいいだろう。
もっとも怪獣を造ったのはモンロー。
姿形のデザインは。
中には枠沢が考えたデザインもあるが。
もちろんその怪獣たちには
この考えが徹底されている。
なぜなら
考えてもみたまえ。
怪獣が羽根もないのに空を飛べば
映画を観にきた観客は
みんなひいてしまう。
そのような映画
誰も観たくはないだろう。
枠沢自身
そうだった。
そのために枠沢の知る限りでは
羽根のない怪獣は
空を飛んではいない。
当然だ。
だから枠沢も
もちろんモンローも
そのようにしたのだった。
ボグルはさらにニューヨークへ。
ニューヨーク沖には原子力空母が
海軍機が次々と
カタパルトから射ち出されていく。
地上の空軍基地からも空軍機が。
「隊長」海軍機のパイロットが。
「なんだ」
「核が命中しても
ビクともしない相手に-----
空対空ミサイルを命中させても-----
仕方がないのでは。
意味があるのですか」恐る恐る。
隊長は一瞬-----
答えに窮した。
「そんな事-----もわからんのか。
我々は命令に従うだけだ」
ボグルはすでにレーダーに捕えられている。
「正面から命中させる。
奴はミサイルよりも速い。
後ろからでは
振りきられてしまう」空母。
「了解」
ミサイルをロックオン。
発射。
同時に戦闘機は回避運動をおこなう。
ミサイルはそのまま怪獣へ。
命中。
しかし-----。
「やはり-----ダメか」
人間。
ダメだとわかっていても
やってみなければ気がすまない者もいるらしい。
もしかしたらと考えるらしい。
しかし、やらされる我々は
たまったものではない。
やらされる我々にしろ。
”もしかしたら“
そういう気持ちが少しでもないと
とてもやれない-----
のも事実だ。
「クソ!
もっとまともな武器はないのか」
ミサイルがいくら命中しても怪獣は。
聞くところによると
日本から提供された携帯BB砲を
戦闘機の外装ポットに
装着する計画もあるそうだが。
このボグルのような
飛行タイプの怪獣には
ぜひ必要だろう。
しかしこの怪獣。
カテゴリー“スリー”だそうだ。
では、その兵器が間に合っても-----
とても。
ボグルがウルサゲに
口からBB線を。
戦闘機が一瞬にして
消滅していく。
ボグルが急旋回を。
戦闘機を追う。
BB線を。
戦闘機は回避しようにも-----
運動性能、速度とも
怪獣の方がはるかに優れている。
次々と撃墜されていく。
「あんな巨大なモノが」隊長機。
「こちらよりはるかに」
「大型の爆撃機よりも大きいのに」口々に。
言ってみれば
大型の爆撃機よりもはるかに大きな機が
小型の戦闘機相手に
空中戦をしているようなものだ。
こちらはせいぜい二十メートル。
向こうは百メートル。
戦闘機は次々に後ろへ回り込まれ
あるいは正面からBB線により消滅していく。
逃げようにも離れればBB線により。
光線兵器に対し
距離を置くとい事は-----
怪獣から見れば止まっているのと同じ。
超音速で飛ぶ戦闘機も
数十キロ離れたところから見れば
その動きは止まっているのと同じだ。
しかし、くっついていても。
ボグルが隊長機に狙いをつけた。
ボグルはそれを楽しんでいるよう。
隊長機が何とか振り切ろうと
右へ左へと機体を滑らせ
機動を繰り返す。
しかし。
「ダメだ」
次の瞬間
BB線により白熱化。
ボグルはその結果に満足したかのように
再びニューヨークへと向け。
「何ということだ」
空母では航空団司令官が。
イージス艦が艦対空ミサイルを。
しかし結果は同じ。
ボグルが空母戦闘群を見つけた。
BB線が。
イージス艦が白熱
一瞬にして消滅。
次々と。
どうしようもない。
そして空母は。
ボグルがBB線を。
白熱化。爆発。消滅。
それだけだった。
ボグルはそれを一瞥-----
したのみ。
ニューヨークへと。




