2-1-11 BB砲
「同じ研究室にいた当時にですか」
「はい。
その手の○○モノでは
そういう内容のモノも。
他の者が勝手にというようなモノも
たくさんありましたので」
枠沢。もごもごと。
「なるほど」
視線が。
「まあ怪獣を造ろうとするような者は
やはり他の者にも
自分のつけた名で
呼んで欲しいものでしょうし。
ですから。
マサカ、怪獣の名を
そのような形で組み込めるのに
そうしない者は-----。
いないでしょうが。
中には変わった者も
いるかもしれませんし。
そういう者には強制的に。
もしこの事を-----怪獣識別装置の事を
知っていればの話ですが」枠沢。
モンローはもちろん知っている。
「もちろん知らないまま
タダ単に怪獣の名前やその他を
入力している者もいるかも
知れませんし。
その場合は製造者名も実名で書くかも」
「なるほど。
でしたら製造者名はわかるかも」
「そうなれば好都合ですか」
「モンロー先生がそのように
造っていればですか」
「そうなります」枠沢。
「それでそのガンマー線レーザーは。
怪獣識別装置ですか。
それはどこに」
「我々で造れますか」
「それはここには。
造るとすれば
ガンマー線レーザーの発射装置と
二次X線の分析装置。
デジタルコードの解析装置等が
必要になりますが」枠沢。
「そうですか。
しかしガンマー線レーザーとは」
「そのようなもの
我々では造れませんし。
やはりモンロー先生がいらっしゃらなければ」
「その装置の形は
どのようなものですか」
「エー。
ちょうどライフルを小さくしたような形で。
縦にこう--ー圧縮したような。
てき弾発射銃と言った方がいいかな。
ガンマー線レーザー発射用と
分析用の銃身が
上下の並んでいて。
それと照準用の望遠レンズもついています」枠沢。
「ライフルのような。
どうしてそのような形に」
「いえ。
数キロ離れたところにいる怪獣を狙って
撃たなければいけませんので」
「なるほど」
「怪獣の目の前まで近づいて
分析などというのは
あまりゾッとしませんので。
そのような形に。
そうした方がいいと私が。
その手の○○モノでも-----。
怪獣攻撃部隊の隊員は
そのくらいの距離で。
いえ、なんでも」枠沢。
もっと距離は伸ばせるが。
まあいいか。
戦闘機等に搭載する大型のモノは
もう少し遠くまで。
「それをモンロー先生が」
「それは-----どうですか」枠沢。
「なるほど」
「しかし-----あの先生もよく言うよ。
全てモンロー先生が造ったんだろう」
「そうだな。
それを-----。
“アレは自分が考えたものだ。
コレもそうだ”と」
「リドニテスも怪獣も
自分では造れなかったので。
それでだろう。
それに今言った発想にしても
本当にあの先生が考えたモノかどうか。
モンロー先生に聞いてみないとな」
片隅でボソボソと
バーザス軍の参謀たちが。
フォーグが大きくセキ払いを。
全員気まずそうにだまり込んだ。
「モンロー先生の研究所なり何なりに
そのような装置はありませんでしたか」虹起がフォーグに。
「いえ。
まだそのようなモノは
発見されておりませんが。
再度調査しませんと」
「枠沢先生はご存知ありませんか。
どこにあるのか」
シオリも哲斗も見てはいない。
「いえ。モンローの奴が
そのようなモノを造ったかどうだか。
私は見てはいませんが。
私がモンローと一緒に研究をしていた当時は。
エー-----確か-----。
BB兵器は一緒に造りましたが
その装置は。
怪獣識別装置は」枠沢。
「ではモンロー先生は
造られなかった可能性も」
「いえ-----それは」枠沢。
モンローでは造れないだろうし
どうするか。
言ったのはまずかったか。
モンローと一緒に
造った事にした方が良かったか。
他惑星での悪夢がよみがえる。
「そうですか。
それで-----その装置。
先生が造るという事は
来ませんか」フォーグが枠沢に。
“この先生では-----”
アリアリと-----。
「エー」枠沢は困ったという表情を。
言わないわけにはいかないか。
「ありますよ。
すでに」
「エッ!
どこに」
「今、ここにはないですが。
私の研究所に行けば」
「先生の」
「先生お一人でお造りになられた。
モンロー先生のお力を借りずに。
アッ、イエ、失礼」
枠沢はニヤリと。
「イエ。
その装置は-----。
BB兵器に比べても簡単に出来ますので。
それで私にも造れたわけでして。
モンローにしろ
まあ簡単な装置ですし
造る必要を感じていたかどうか」枠沢。
“モンローには-----。
しかしモンローが造っていないとなれば
この連中
どう思うか。
うまく-----”
「なるほど-----そういう事ですか。
アッ。イエ」
「とにかくそれならば。
それで研究所のどこに」
「すぐにでも日本に連絡して」
「いえ。アレは確か。
どこだったか。
まあ、見つからなければ
またすぐに造ればいいですし。
それにその装置がなくても
怪獣の名とカテゴリーだけですから」枠沢。
“怪獣の名が分からなければ
後でマスコミに”
虹起たちは-----。
“むこうの秘密の研究所においてあったか。
ウチには-----。
捜してみなければ。
むこうの研究所にあるのなら
ノコノコと出かけて行けば
研究所が見つかってしまうし。
あそこには-----他にも-----イロイロと。
イヤ。
もう見つけられているかな”
枠沢は虹起たちを。
「いえ。先生。
怪獣の名はともかく
カテゴリーは我々の作戦上
大変重要ですので。
ぜひ必要かと」
“怪獣の名は。
何としてでも”
記者会見での光景が。
下手な名前でも
こちらでつければどうなるか。
後で怪獣の名が判明し。
こちらで勝手につけた名前と
製作者がつけた名前が違っていれば。
その手の○○モノでは
そのようなシーンはなかったのか。
それでこの先生も。
全くその手の○○モノの制作会社も
そのあたりにも
もっと配慮してくれていれば。
どうするか。
「なるほど。
カテゴリーが低ければ
携帯BB砲でもですか」枠沢は。
「そういう事になりますか」虹起。
「それに個体識別の面から言いましても。
名前もあった方が」
「それはそうですか。
しかし」枠沢は考え込んだ。
まあ。
自衛隊の方でも。
勝手につけて。
後で怪獣の本当の名がわかれば。
それを考えて名前は入力必須にしたのだが。
それをここで言うのは。
周りの者たちの表情を。
「何かあるのですか」
「いえ-----置いてある場所が
いえ-----何でも」枠沢。
「場所?ですか」
「どこに」
「それは-----」枠沢。
その言葉に虹起たちは
何か思い当たったのか-----。
話題を変えた。
「しかし考えてみれば。
我々で勝手に別の名前でもつければ
怪獣の製作者が
この怪獣はこういう名前だと
名乗り出て来てはくれませんかね」虹起。
もちろん冗談だ。
インターネットや投書ででも
「そうしてくれれば
そこから絞り込んで」
「功名心にかられてか」
「それは-----無理でしょう。
製作者本人だけから来ればいいのですが。
世の中変わった者もいますし
あの怪獣は私が造ったなどと言って
怪獣の名前はアアだコウだと
勝手に投書でもされれば、
本物の製作者からのものと
見分けはつきませんし。
製作者しか知りえない事実と言われましても。
BB兵器にしろ
アレもコレも全て公表されていますし-----」
「怪獣識別置-----ですか。
それがあれば。
その名と一致したものが
実際の製作者なわけですか」
「それなら特定も」
「怪獣の名は公表しないわけですか。
わかっていても」
マスコミ対策が必要か。
まあ大丈夫だろう。
協力を求めれば。
「その手があるか」
「しかし名乗り出てくれますか」
「製作者にすれば
怪獣が暴れて人が多数死んでいるわけですし
それで名乗り出てくるとは。
まあ-----中にはいるでしょうが」
「なるほど。
ゴーザスの時にも
そういう連中はたくさんいましたか」
そのためバーザス軍にしろ
モンローの割り出しに手間取り-----
遅れを取ったニガイ経験がある。
「確か。
モンロー先生は名乗り出られませんでしたし」
「ゴーザス。
あのクルール市で暴れた」
「はい」
その数
何と数千件。
解決?が遅れれば
さらに増え続けただろう。
怪獣の名前にしても
もう-----。
よくもこれだけ考え付くモノだというくらい。
ダブりもある。
何せ数千人が。
それをコンピュータに打ち込むのも。
その一つ一つをつぶすのに
大変だった経験がある。
これは何としても手に入れなければ。
枠沢をジッと。
「それを考えますと
やはり枠沢先生の言われる方法の方が。
イヤ。
それしかないわけか。
誰が造ったかもわかりませんし」
「戦闘機のIFF(敵味方識別装置)のようなモノですか」
「怪獣は
みな敵だろう」
「イヤ、中には味方も。
アッ。
イヤなんでも」
「いえ、敵味方の識別は出来ませんが」枠沢。
「なるほど」
「とにかく
ミドグにしろその装置-----。
先生。
その装置の名は?」
「エッ?アッ!
怪獣識別装置です」
「怪獣識別装置-----ですか。
例えば-----。
イエ。何でも」そのままか。
「その怪獣識別装置さえあれば
カテゴリーも」
「はい。
資料どうりのカテゴリーで
造られているかどうかも
すぐに」
「モンロー先生の気が変わってか。
そういう場合は
すぐにわかるわけか」
「それより先生。
あのミドグは」
「やはりカテゴリ“2”以上ですか」
「それは-----ですから-----」枠沢。
「しかしBB砲はカテゴリー“1”の怪獣には
効果があると。
先生が」
「はい、確かに。
私が自衛隊に提供したBB砲は
そうですが。
あの砲は-----。
私とモンローが共同で造りましたし。
カテゴリー“1”には。
そのように造ったのですが-----。
あの砲はその時のモノとは」枠沢。
“それのあのミドグは
枠沢が見たところ”
「エッ?」フォーグ。
「そのときに造ったモノとは
少し形が違いますし。
新しく-----造られたモノですし。
どういう目的かは知りませんが」枠沢。
目的と言っても
やはり怪獣に遺伝子として組み込む前に実物を。
それとも-----怪獣が暴れだした際に。
しかしそれならば
もっと強力に。
モンローでは無理か。
「それで」フォーグ。
「いえ。
あの砲の威力が。
ア。イエ。。
そんな事は。
モンローの資料にはあの砲の件について
何か記述はなかったですか」枠沢。
「いえ-----資料といいましても
量も多いですし
まだそこまでは」
フォーグたちは顔を見合わせた。




