人へ
哲斗は人の姿に戻った。
枠沢を捜す。
が-----いない。
「いったい、どこへ。
あの傷で」
その時。
金色の陰が。
その陰はリドニテス。
リドニテスは哲斗の前に立ちふさがった。
「エリオットか」
「よくわかったな」バーザス語で。
「しかし-----たいしたものだ。
あのバルーグをこうもあっさりと。
私でもマトモにやれば
勝てるかどうか。
モンローの奴」
自分との力の差は歴然。
その眼には怒りが。
「どういうつもりだ」哲斗。
「私はこのチャンスを狙っていた。
怪獣が暴れれば
どこかの誰かがリドニテスになる。
しかし
リドニテスの変身時間は限られている。
怪獣を倒して
そいつがリドニテスの変身を
解いた時を狙えば
後は赤子の手をヒネルようなものだ。
変身しようにもな。
あと数時間はな
変身もできん。
何せ相手はライグとモンローの二人。
二対一ではな。
それで
怪獣を暴れさせようと
誘導装置を仕掛けた。
しかし-----罠にかかったのが
モンローやライグではなく。
残念ながら。
まあ怪獣は他にもいる。
またすぐに来るだろう。
それに-----リドニテスはリドニテス。
私以外のリドニテスは
全て抹殺せねばならん」エリオット。
「何のためにそんな事を」
「何のため?
わからんのか。
ふっ!
もちろん世界征服のためだ」
哲斗は。
変身しようと。
しかし-----できない。
エリオットは重力波レーザーを撃とうと。
一瞬早く
ビームがエリオットの胸を貫いた。
どこから。
エリオットは。
胸に手を当て苦しげに。
「モンローか」
ビームの来た方を睨み付ける。
しかし誰もいない。
「もっと早くモンローの奴を
始末しておけば」
エリオットは溶け崩れた。
哲斗は周囲をキョロキョロと。
「モンロー先生。
どこですか」
しかし何の反応もない。
「枠沢先生は」
どこにもいない。
枠沢までもが消えていた。
「モンロー先生が枠沢先生をどこかへ」
そうとしか。
哲斗は立ち尽くしたまま。
枠沢は
ビルの陰から二人を見つめていた。
リドニテスの姿で。
重力波レーザーでエリオットを撃った瞬間、
ここまで瞬間移動したのだ。
リドニテスの姿を見られるわけには
いかなかったからだ。
ケガはまだ。
枠沢のリドニテスは
変身時間もインターバルも
全く関係がない。
「私にはまだしなければならない事が。
今の内に
あれもこれもしておかなくては。
これからは自由に行動できる機会など
あるのか。
今しかない」
枠沢は
周囲の空間がゆらぎはじめた。
“亜空間移動”
リドニテスは。
枠沢は消えた。




