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23/83

張り込み

 その夜。

 哲斗と陸月たちは乗用車の中

枠沢の自宅近くで張り番をしていた。

 「どうしてあの時、

薬を強引に取り上げなかったのですか」堆星が。

 「我々はテレビ局員だぞ。

 何の権利があって」陸月。

 「それは。そうですが」

 「そんな事は警察の仕事だ。

 それにあの先生。

 まだ何か知っているかも知れんし。

 上の方でも処置に困っている。

 命令も来ん」陸月。

 「ですが。あの先生。

 自分で

飲んでしまうという事は。

 二つしかないんでしょう」堆星。

 「貴様。

 欲しいのか」

 「それは。

 わかりません」

 「我々は上の命令に従えばいいんだ。

 それに御刀によると

あの先生。

 リドニテスにはなりたくないらしいし」

 「そんな人間。

 いるとは」堆星。

 「それに気が変わる事も-----か」陸月。

 「枠沢先生に限って」哲斗。

 「わからんぞ。

 それにあの先生。

 モンローとグルという事も」

 「ですが枠沢先生とモンローは、ここ数年」シオリ。

 「電話もインターネットも全く。

 関わりない-----か」

 「ですがリドニテスは空を飛べますし」堆星。

 「バーザスからの情報によると

そのリドニテス。

 完成したのはここ一ヶ月以内らしい」陸月。

 「では。枠沢は」

 「シロという事になる」

 「なるほど。

 しかし、やはり-----薬は」堆星。

 「我々にはどうしようもないさ。

 あの資料を上層部がどう考えるかさ」陸月。

 「あれを」

 暗闇にまぎれて人が一人。

 暗視カメラに映るその姿は。

 「モンローか」

 「わかりません」

 顔を隠すように-----枠沢邸へ。

 玄関のチャイムを。

 堆星が集音マイクをそちらへ向ける。

 「枠沢。ワシだ」

 バーザス語で。

 ちなみにバーザスは英語圏だ。

 ドアが開いた。

 男は中へ。

 「モンローか」陸月が。

 「そうです」哲斗。

 「踏み込みますか」堆星。

 「いや、様子を見よう。

 本部へ連絡を」




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