レベル
「先生。アレ」シオリが。
四人は枠沢の操縦のヘリで無人島を離れた。
枠沢はヘリの操縦免許を持っていた。
「リドニテス同士が」哲斗。
「わかっている」枠沢。
「ライグとエリオットだ。
枠沢。
もっと高度を下げろ。
見つかると撃ち落されかねん」モンロー。
「じゃあ、先生。
彼らが裏切り者」哲斗。
「いや、わからん。
エリオットの方は確かだが。
ライグの方は」
「ライグの方もわからんぞ。
強大な力を持てば誰でも」枠沢。
その事についてはイヤというほど
経験している。
「それは。
認めざるを得んか。
私が甘かったようだ。
しかし-----枠沢の
コントロール」
「今はそんな事を言っている時では」
枠沢は高度を落とした。
海面スレスレをバーザス本土へ。
「それよりモンロー先生。
先生もリドニテス-----なんですし
彼らをやっつけようとは」シオリが。
リドニテス姿のモンローへ。
「馬鹿を言え。
あいつら格闘技もやっているという話だし。
リドニテスにする時の
事前審査で確認したんだが。
まあ、本人がそう言っていた。
という程度だが。
それを。
私は-----格闘技なんか。
やれば-----結果は。
返り討ちになるのがオチだよ」
「なるほど」シオリ。
“納得”
「枠沢と同じで。
事、そちらの方面は
全く」モンロー。
枠沢も同意見のようだ。
首を縦に。
枠沢にしろ
リドニテスを実際に造れると確信を持ててから、
何とか格闘技を自分でも身につけようと
書店のその手の本を読みあさって
見よう見まねでやってはいるが。
なかなか。
もちろんリドニテスたるモノ。
格闘技くらいできなければ
話にならないからだが。
まあ
格闘技をするには、方法はいろいろある。
道場へ通うか。
通信教育という手もあるらしい。
しかし-----忙しくてとてもとても。
それで書店の本を見て
一人で。
人に聞くと
やはり通信教育ではダメらしい。
では書店で買った本を見て
一人でやっているのはどうなるのか。
やはりこれは遺伝子レベルで格闘技も。
枠沢らしい考え方だ。
「ですが先生。
あの二人。どうなるのですか」哲斗。
「リドニテス同士の戦いか。
さあ、どうなるか。
私にもわからんよ。
二人とも強さは同じだからね。
時間切れで元のヒトに戻るか。
どちらかが死ぬか。
要は攻撃力と防御力の問題だが」
「それでどちらを優先してあるんだ」枠沢が。
「だから防御力と攻撃力は-----
同じにしてある」
「なるほど」
「そんな事もできるのですか」シオリ。
「もちろんだ。
攻撃力を優先しようかとも考えたんだが。
やはり実際造るとなると
防御力もね。
ぜいたくなものだ。
例えば攻撃力を優先すればどうなるね。
君。
重力波レーザーで撃たれれば、
それでおしまいだ。
リドニテス同士の戦いでそれはどうかとね。
同じレベルの者同士の話だがね」
「同じレベル?」シオリ。
「いや。
逆に、防御力に重点を置けばどうなるか。
いくら攻撃されても。
となる。
それもね。
マンガでは。
TV番組のリドニテスでは。
攻撃を受ければ
一応、こたえる様だしね。
たいした事はないようだが。
それで攻撃力と防御力は一応ね。
同じになるようにね。
したわけだ」枠沢。
「そういう事ですか」哲斗。
「それよりモンロー。
私にくれたこの薬。
この薬のリドニテスにも時間制限が」
「そうだ。
スマンが-----そうだ」
「信用がないな」
「スマン」モンロー。
“お互い様だが”枠沢。
「これからどうする」
「これから。
何も決めてはいない」
「日本へ来るか」枠沢。
「いいのか」モンロー。
「ああ」
「よろしく頼む」




