解放
その数十分前。
エリオット・スパークスは自室で謹慎していた。
イスに腰を下ろしたままジッと
「ジャックか」
ドアが開いた。
そこにはジャックが。
「予定通りに。
奴らは今、この地図の場所にいる。
気づかれるとやっかいだ」ジャック。
「わかっている」
エリオットはゆっくりとイスから腰を上げた。
二人は部屋を出た。
謹慎といっても
ただ単に外からカギが掛けられていただけ。
見張りもいない。
「それと
枠沢とかいう教授が来ているらしいが
どうする」エリオット。
「いや。奴は私が。
それに日本からテレビ局の人間というのが来ている。
その連中も私がやる」ジャック。
「わかった。
そっちもうまくやれ。
データーは」エリオット。
「持っている」
エリオットは怪獣を飼っている建物へ。
そこには
リックス・クルーグとバド・マイルズがいるはず。
怪獣騒ぎがあってから
交代で警備する事にしたのだ。
エリオットはエレベーターで地下へ。
小さな通路を電動カーで。
「いた」
二人ともいる。
空洞内を監視するモニタールームの中だ。
エリオットは。
エリオットの身体が変化した。
それも急激に。
そこには等身大のリドニテスの姿があった。
エリオットはドアを生物レーザーで吹き飛ばした。
防護服姿のリックスとバドが
あわててリドニテスへと変身しようと。
リックスは変身する間もなく
エリオットの重力波レーザーに。
全身が。
反物質反応により高熱に。
内部から溶けていく。
バドは-----何とか変身を。
生物レーザーを侵入者へ。
まだ変身し終えていないにもかかわらず。
エリオットの胸が裂ける。
しかし
エリオットの重力波レーザーにより。
完全に変身しきっていない身体は
全身が高熱を
溶け出した。
「世話を焼かせやがって」
エリオットは傷ついた胸に手を当てながら
吐き捨てるように。
「これで怪獣を
逃がせばいいんだな」
先に盗み出しておいたガンマー線発生装置を。
もちろん冬眠から目覚めさせるための
専用装置だ。
暗証番号を。
怪獣たちへ。
一頭づつガンマー線を照射していく。
怪獣の一頭がブルッと身ぶるいをした。
これで徐々に身体の機能が。
冬眠状態から目覚め
そして。
エリオットはニヤリと。
怪獣の遺伝子貯蔵庫へ。
「もののついでだ」
中の遺伝子を取り出す。
それは一つ一つ小さなカプセルに入っている。
そのカプセルを一つ一つ壊し
内部の遺伝子を下水口へと流し出した。
ここの下水口は海へと通じている。
他の研究施設も同じだ。
よくこれで遺伝子等が
今まで海へと流れ出さなかったものだ。
いやーーーーー。
ここの研究員の中ではーーーーー。
漏れ出さない方がーーーーーとなっている。
海中を調べればどうなっているか。
皆、研究がいそがしいため
思いつく者もいない。
エリオットにしろ今初めて。
海へ流れ出た遺伝子は海流に乗り世界中へと。
重いからどうだか。
まあいい。
動けるようになれば散っていくだろう。
とにかく
その間に遺伝子は
海水や土、その他の物質を栄養とし----- -
宇宙線を直接というのもいる-----
元素転換し
怪獣へと成長するはず。
数ヶ月から数年以内には。
生長期間に差があるのは。
やはり複雑な機能を持った怪獣や
身体の組織が強靭なモノは
それだけ長くかかるという事だ。
まあ-----。
それもその内、何とかなるが。
この試作怪獣では
全てではないが、そうなっている。
だから後から出て来る怪獣ほど
いちがいには言えないが
強くなっていくはず。
そう言えばアニメでもそうなっているか。
後から出て来る奴ほど。
しかしモンローの奴-----発案は枠沢か。
そこまで考えて。
マサカ。
モニターを。
空洞内の怪獣は
冬眠状態を脱しきってはいないのか、
まだおとなしくしている。
“その方が都合がいいか。
今すぐ暴れだされては。
事がすむまでは”
エリオットは建物の外へ。




